2004年に亡くなられた中島らもさんの作品です。
自分のお父さんが躁鬱病で
自身も躁鬱とアルコール依存症に苦しんだ
半生を面白おかしく書いてあります。
らもさんは本の中で病院へ行くと
「世の中にはおれなんかよりもっと重症の人がいる。
おれぐらいの軽症でへこたれてはダメだ
という前向きな気持ちが生まれてくるのだ。」
と書かれていますが
まさに、読者にそう思わせてくれるような
一冊でした(笑)。
すいすい読めるライトエッセイです。
へヴィな本のお口直しにお勧め。
そうそう、印象に残るフレーズが。
「おれの持論なのだが、人間は無数にある選択肢のなかで
自分が選べる選択肢だけを選んで人生を生きている。
選べない選択肢を選ぶことは絶対にないのである。」
だから
「『ああ、あのとき酒を飲むのを控えていれば』
と後悔しても意味がない。」と・・・・。
これは精神科医の水島広子さんも
表現は違いますが同じことを言っておられたので
納得です。