この本の著者「黒沢和樹」さんは
幼い時から「貧乏・虐待・父親が4人・原因不明の病気
自殺未遂・借金生活・・・」などを経験された
中卒で転職50回の男性です。
なんとも壮絶な人生なのですが
黒木さんはこの逆境を生き抜き
今ではキャリアコンサルトとして
定時制高校で教えられたりしているそうです。
よく這い上がりましたよね~(笑)。
驚きです!
でも、どん底からのサクセスストーリーが
この本の主題ではありません。
まれにみる悲惨な生活から脱出する過程で
いろんなことを学び、それを悩み多き若者に
伝えようという内容です。
「教えてやろう」的な感じは全然なく
参考になる考え方が随所にありました。
「『絶対にこれだけは嫌だ!』というものだけを設定して
そこから逆説的に考えれば、幸せだと思えることの
選択肢が広がる・・・」
というのが柱になる考え方です。
やりたいことが見つからない若者にも
「嫌なことは何?」と質問すると、そこから気づきが
あるとか・・・・。
簡単ですが、なかなか実践的な手法だと思いました。
特に印象に残った内容は
いろいろな状況で死にかけた黒木さんは
「自分は神さまに生かされている」と思ったらしいです。
そんな考えは「勘違い」だとわかっているが
そう思うことが人に行動をさせる原動力になる
のだという主張です。
これまた使えそうな考え方です。
全体を通して「う~ん」と唸るような深みはないのですが(笑)
すぐにできそうことが目白押しで
読んでよかったと思える一冊でした。