「最善主義が道を拓く」 其の参

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「最善主義が道を拓く」の備忘録・其の参。

 

西洋で生まれたポジティブ心理学

東洋でなじみの深い“中庸”を唱える

のは、なんとも面白い感じがします。

 

 

 

感情を薬物で抑えこむというのは

失業したばかりの人にも、長い目で見ると

好ましいことではありません。

感情的にきついその時期を自力で乗り越える

ようにしたほうが、のちにずっと利益が

あります。

 

 

 

傲慢と謙虚を統合することで精神の健全さを

保てるように、恍惚と苦悩の両方をうまく

併せ持つことで現実と健全な関係を結ぶこと

ができます。

中略

喜びも苦しみもある人生の浮き沈みこそ

アリストテレスの中庸へと私たちを導いて

くれるのです。

中略

苦しみは人生になくてはならないもので

知恵や同情といった利益をも育んでくれる

とわかると、自分の苦しみをもっと

受け入れることができるようになります。

 

そして、苦悩や悲しみを避けられないもの

として真に受け入れると、前ほど苦しまずに

すむようになります。

 

 

 

レアリー (※マーク・R.レアリー)

はこうも指摘しています。

「アメリカ社会は莫大な時間と努力を

つぎ込んで人々に自尊心を高めさせようと

してきましたが、実は幸せになるには

『自己への思いやり』のほうがはるかに

重要なものと思われます」

 

 

 

問題は完璧な偉人が存在するかどうかでは

ありません。

その人物の核となる特徴、業績、貢献に

焦点を合わせるか、それとも積極的に

欠点を探すか(人間である以上、欠点のひとつ

や2つ必ず見つかります)それが

問題なのです。

 

 

 

ほとんどの宗教の世界観が、よいことを光

悪いことを闇と表現しているのは、決して

偶然ではありません。

中略

明るく照らされた部屋に小さな闇の

かたまりを持ちこんでも、その暗が広がる

ということはありませんが、暗い部屋に

蝋燭を1本でも持ちこめば、光は広がって

その場を照らします。

 

「悪が勝利するのに必要なのは、善人が

何もしないということだけだ」と

エドマンド・バーク

(※〈新訳〉フランス革命の省察 [ エドマンド・バーク ])

が言ったとき、彼は現実における

ポジティブな力とネガティブな力の関係を

正しく表現したことになります。

 

つまり、悪は善の不在なのです。

 

 

 

本当に偉人は、人間になることを自分に

許すひと、よいことをするのは失敗する危険

を犯すことであり、行動するとは汚れる

リスクを負うことであると理解している人

です。

 

 

 

人間には、他人が苦しみをあらわにしたときに

気分がよくなるという共通の傾向がありますが

それを人間の邪悪な側面と考える人がいます。

中略

もっと寛容な解釈もあります。

それは、他人が苦しむのを知って気分が

よくなるのは、苦しんでいるのは自分だけでは

ない、自分は正常なんだと分かるから

というものです。

 

ただし、感情をもっと正直に表すことが必要

だといっても、心をむきだしにせよ

というわけではありません。

理想的なのはやはり、完全な開示と

完全な隠蔽のあいだの健全な中道です。

 

 

 

私たち人間は、知らないことを恐れます。

中略

悪い知らせより、知らせがないほうが

怖いのです。

中略

知りたいという欲求は、単なる好奇心を

超えて、人間の存在そのものと深くかかわって

いるのです。

知識が力だとすれば、知識の不在は弱さと

いうことになるからです。

 

神の発見、あるいは発明は、知らないこと

から発生する不安を軽減しました。

 

確実性を約束した人間は、国王でした。

中略

子供たちは、全知全能と思える大人に頼って

不安をやわらげようとすます。

中略

私たち人間には分からないとき

知りえないときもある、ということを

受け入れる必要があります。

 

 

 

私の場合、これからも完璧主義が自分の

人生の一部になり続けるということを

受け入れてたことで、気持ちが楽に

なりました。

 

完璧主義は完全には取り除けないと悟ると

不思議なことに、より『最善主義者』に

なることができます。

 

 

 

「よき人生とはプロセスであり

定まった状態ではない。

それは方向であり、目的地ではない」

カール・ロジャース

(※ロジャーズ主要著作集(3) [ カール・ランサム・ロジャーズ ])

も指摘しています。

 

 

 

「他人の不幸は蜜の味に関する解釈が

感動もので非常に腑に落ちました。

 

 

 

それでは・・・・。