どんなことも、楽しんでできるようになる心の操縦法 ◆ 「やる気がわいてくるたった1つの方法」



またまた心理学博士榎本博明先生の本です。

 

帯には「自分を動かすストーリーをつくろう!」とあり、どんなことも意味づけ次第で、取り組みかたがかわってくるというのが今回のテーマです。

 

 

またもや感銘を受けた文言が多いので、いつものように備忘録。

 



実存分析という心理療法を提唱したフランクルは、「人間は意味を求める存在である」という。「人間は快楽を求める存在である」というフロイトや「人間は権力を求める存在である」というアドラーに対して、フランクルはそのような人間が多いのは事実だと認める。だが、その背景には、意味への挫折があるとみなす。

 

 

 

「やりたいこと」をいくら探したところでなかなか見つかるものではない。「やりたい仕事じゃないと続かない」などと言って辞めていたら、そのうち仕事にありつけなくなる。

中略

やりたいこと志向は、目の前の仕事、自分が今やるべきことに集中できない自分、勤勉に慣れない自分、能力を発揮できない自分をごまかすための言い訳として使われているような気がしてならない。

 

 

 

アイデンティティ拡散とは、これが自分の生き方だといえるものが定まらず、さまざまな「なりたい自分」、「なれそうな自分」、「こうはなりたくない自分」などを前にして、どうしたらよいかわからなくなったり、何にもなれないのではないかといった切迫感にさいなまれるなど、自分を見失った状態をさす

 

 

 

実存哲学者ニーチェも、現代人は神話を奪われていると言ったが、実存心理学者ロロ・メイは、私たち現代人の不安の源泉は、神話を失ったことにあるという(「自分さがしの神話」)

 

 

 

同じセミナーの講師の話が、聴く側がストーリーをもつかもたないかで、意味あるものになったり意味のないものになったりするのである

 

 

 

いきなり大がかりなストーリーをつくろうとする必要はない。ほんのささやかなストーリーでいい。ちょっとした仕掛けで、仕事の意味が見えてくる。 人生で成功している人たちは、そのちょっとした仕掛けに成功しているのだ。

 

 

 

何とかなるさ!

「それは、あきらめることではありません。開き直ることでもありません。その状況を冷静に受け入れ、きっとどこかに『道』はある、と信じること。そして、今の自分にできることを精一杯やることなのです」(宇宙飛行士 山崎直子

 

 

 

私たちは、自分独自の人生を生きているつもりでありながら、じつは既存のストーリーを借りてきて、それに則って生きているのだ。共感を覚えたストーリーの断片が、いつの間にか心の中に取り込まれ、そのエッセンスをもとに自分のストーリーができあがっている。

 

 

 

長所と短所は連続体なのである。 今まで投げかけられたコメントを思い出す中で短所が見つかったなら、その裏側に潜んでいる長所を発揮する気持ちで・・・

 

 

 

挫折のない人生などありえない

 

 

 

私たちは主観的な思い込みの世界を生きている。そして思い込みには現実を導く力がある。「無理」「できない」などと思ったら、実現に向けた努力にブレーキがかかり、実際に実現しない。「何とかなるはず」「きっとできる」と思えば、実現に向けた努力に拍車がかかり、本当に実現できてしまう。思い込みの力は、思いのほか強力なのだ。単なる思い込みだなどと侮れない。

 

 

 

「成功」のための秘訣を解説する本がやたらと売れているそうだ。なぜ、その種の本が次々に売れるのか。それは、どれを読んでも「成功」に近づけないからだ。成功したいという思いが先走ると、かえって成功は遠のくものだ。

 

 

 

目標を具体化するうことが大事だといって、具体的なアクションリストを並べることがよく行われる。

中略

目標は、実は抽象的なままのほうがよいのだ。そのほうが幅広く応用がきく、いろいろな具体的場面で、行動を後押しする力になる。

 

 

 

野球やサッカー、卓球など、どんな球技でも、負ければ悔しいが、勝とうが負けようがゲーム自体は楽しいはずだ。仕事を楽しむコツは、結果にとらわれずにまずは集中し、全力をだしきることだ。

 

 

 

先のことはだれにもわからない。何が起こるかをコントロールすることなどできない。逆に言えば、偶然起こるできごとをも取り込めるようでないと、人生は行き詰る。

 

 

 

人間は社会的動物なのだから、社会的役割を生きるしかない。「自分らしく、自由に」というフレーズだけでは、社会に根を下ろすことはできないのである。

 

 

 

カウンセラーやコーチは、アドバイスや解決策を与えるのではなく、本人に気づきを促す役割を担うのである

 

 

 

私たちは、ストーリーなしでは生きられない。人生の行き詰りはストーリーの行き詰りだと言ってよいだろう

 

 

 

「あっそういうことね!」て今まで謎だったことが腑に落ちました。榎本さん、すばらしいですね(笑)。

 

 

 

 

それでは・・・・。