格闘家もアスリートも実践している ◆ 「成功男の超断食術」



アントニオ猪木が断食で糖尿病を克服した話や、落合博満が断食で動体視力の復活を果たした話。白鵬が休場明けに強いのは、断食によるコンディショニングだという話。そしてカール・ゴッチや小川直哉、千葉真一にいたるまで断食経験者のトピックスが目白押し。

 

さしづめ「断食版・合格体験記」。

 

モチベーションがあがります(笑)。

 

 

著者がお医者さんではないので、アカデミックな内容を求めるかたには不向きかも。

 

でも、そこそこ参考になりました。

 

 

ほんでもって備忘録。

 



ヨガの言葉

「腹八分目で医者いらず。腹六分目で老いを忘れる。腹四分目で神に近づく」

 

 

 

野生動物は調子が悪いときには餌を獲らず、ジッとして、水を飲んで回復を待つそうです

 

 

 

断食によって起こるストレス状態が、普段の生活習慣で眠っている自己調整力を覚醒させるのです

 

 

 

普段の食生活を考えるうえでのポイントは「食べるときに、何を食べないか」にあります

 

 

 

日本人にもっとも欠けている必須ミネラルはマグネシウムです。体内の300種以上の科学反応すべてにマグネシウムが必要になります。

 

 

 

健康道の8時間ルール

1日24時間のうちで、固形物を食べる時間帯を8時間以内におさめるのです

 



ナチュラル・ハイジー

1 午前4時から正午まで・・・排出のサイクル

2 正午から午後8時まで・・・摂取と消化のサイクル

3 午後8時から午前4時まで・・・吸収と同化のサイクル

 

 

 

臓器は過剰労働を強いられているのです。オーバーワークになれば、臓器は疲弊し、本来の栄養分の吸収能力も落ちてしまいます。断食を行うことで、内臓を休ませることができるはもちろん、炎症や不具合が起こっていれば、その修復に費やす時間を確保できるのです。

 

 

 

白血球は、空腹時に活性化することがわかっていますが、断食により白血球の働きが活発になるため、免疫力がアップするのです

 

 

 

有害物質は脂肪に蓄積しやすく、神経系、免疫系、内分泌系などにはかり知れない悪影響を及ぼしているのです。断食によって脂肪の燃焼を促すことは、こうした有害物質を脂肪から切り離し、体外にどんどん排出するスムーズなデトックスにつながります。

 

 

 

胃袋がカラッポになると、小腸は食べものが来なくなるので、「モチリン」とい消化ホルモンを出します。このモチリンが胃袋を収縮させて、残っているかもしれない食べものを小腸に送り込もうとするのです。実は、この空腹時収縮が「おなかがグー」の正体なのです。

 

 

 

1日超断食の効果が発揮されるのは、開始から12時間後、サーチュイン遺伝子がスイッチオンしてからといえるかもしれません。サーチュイン遺伝子は、「延命遺伝子」、あるいは「長寿遺伝子」とも呼ばれ、空腹状態で活性化し、全身の細胞をスキャンして、傷ついたところを修復しはじめるのです。

 

 

 

スウェーデンの栄養学者マーティン・バークハン考案「リーンゲインズ」

■断食時間を16時間以上に設定

■間食せず食事は2回以下

 

 

断食3日目ぐらいからは、ケトン体の発生は普段の100倍にもなっています 血糖値の急上昇は血管に炎症を引き起こします

 

 

 

断食に興味があるかたは、とっかかりにいかがでしょう?

 

 

 

それでは・・・・。

働くってどういうこと? ◆ 「仕事でいちばん大切なこと」



毎度おなじみアルボムッレ・スマナサーラ長老が“働く”ということだけに特化して、悩める一般人の質問に答えていくという構成の本。

 

絞り込んだテーマだけに、すべての答えがかなり実践的。

 

回りくどい言い回しではなく、直球のみ(いつもそうですが・・・)。

 

 

今回も“目から鱗”が落ちまくりなので、いつものように備忘録。

 

 



エゴから生まれた妄想

社会的な立場何であろうと、人間にはかわりありません。自分を他人と比較して、上だとか下だとか、どうでもいいくだらないことを考えないほうがいいのです

 

 

 

「犀の角のごとく、ただひとり歩め」

勘違いしないでください。これは、解脱に達した人の心境を詩にしたものなのです。人間社会のことを言っているのではありません。

 

 

 

なぜ、みなさんは仕事で怒られることを覚悟しないのでしょうか?考えてみれば、怒られるのは当たり前です。自分は経験が足りないのですから、間違いを指摘されなければ、人間が成長しません。ここで重要なポイントがふたつありますので、覚えておいてください。ひとつめのポイントは、人間は誰でも、仕事で怒られるのは当たり前だということです。完璧な人などいないのです。ふたつめのポイントは、人間は、怒られるとすごくプライドが傷つくということです。

 

 

 

世の中のことで、簡単で楽なものは何もないのです

 

 



上司のことを、調教されてない野生のクマであると考えてみる。そうして、仲間同士で「クマには気をつけろよ」などと面白おかしく話してみる。パワーハラスメントは、深刻に受け止めないほうがよいのです

 

 

 

女性はとにかく他人を支配するという発想で生きている。自分がなんでも管理したいのです。

 

 

 

科学は発展途上で、いまだ最終的な結論に達していないのです

 

 

 

生きているということは、そんなに大げさに考えることじゃないのです。みなさん、生きているってなんなのかと、具体的に観察してみてください。

ご飯を食べている。

歩いている。

座っている。

寝る。

起きる。

話す。

そんなものなのです。

 

 

 

生きているとは、単純な動きです。なぜ動くかというと感覚があり、感じるのだから、動かずにはいられないのです。

 

 

 

生きることの根本には、苦しみという感覚があるのです

 

 

 

妄想とは、観察の反対です。観察しないということが、妄想なのです。これはいわゆる非科学的、非論理的な思考ですから、当然不幸になります。愚かさから、悩み苦しみが生まれるのです。妄想すると、欲が現れます。欲というのは、自分の主観で世界を見ることです。さらに妄想すると、怒りが出てきます。怒りというのは自分のわがままで、これまた科学的ではないのです。妄想によって傲慢にもなる。嫉妬する。落ち込んだりもする。精神病も現れる。それを直すには、観察する習慣を身につけるほかないのです。

 

 

 

座る瞑想

自然呼吸ではなく、意識的におこないます

 

 

 

あらゆる失敗は、私たちが感情的になっているときに起こるのです

 

 

 

私たちの失敗は、「仕事」という単語をつくってしまったことにあるのかもしれません。

中略

人は、働かずには生きられません。働くことが、生きているということなのです。

 

 



私たちはしばしば、自分が「やりたいこと」を仕事にしようとします。これが間違いのもとなのです。そうではなく、自分に「できること」を仕事にするべきです。

 

 

 

「お金とは悪魔のことである」

中略

お金のために人を殺す、嫉妬をする、離婚をすることもある。悪魔のようでしょう?お金のやりくりができず会社が倒産して、人々が路頭に迷ったりする。世間にある悪といえば、ほとんどお金がからんでいるのです。

 

 

 

なぜ、私たちが収入を得られるのかというと、私たちが社会に対して何か役立つことをしているからです。

 

 

 

企画を考える方法

人間には、楽しみたい、喜びたいという気持ちがあります。そこで、人を楽しませるものとは何かということを考えれば、うまくいくのです。

 

 

 

人生というのは、死ぬまで学校です。ですから、毎日何かを学ばなければならない。ところが、心というのは、すごく怠けものなのです。世の中で力を持っている、保守主義、あれは怠け者の考えです。新しいもの、改革、改良を徹底的に嫌がるのです。これでは、ものごとはうまくいきません。

 

 

 

よく考えてみてください。世の中のすべての現象は「無常」です。すべては変わるのです。つまり、保守主義というもの自体が矛盾なのです。保守主義でいったい何を守るのでしょうか?

 

 

 

私たちは変化する世界をうまく利用するべきなのです

 

 

 

毎日が勉強だと考え、楽しんで学び続けることが大事

 

 

 

それでは・・・・。

生物のルーツは“海” ◆ 「なぜ《塩と水》だけであらゆる病気が癒え、若返るのか!?」

#

著者はユージェル・アイデミールさん。

 

何者かよくわかりません。

 

でも、本文はなかなかの説得力。

 

 

あらゆる生物のルーツは“海”なので、“水”と“塩”が一番大事なのだという内容。

 

ここでいう塩とはミネラル豊富な“天然塩”なかでも“クリスタル岩塩”が良いのだとか・・・。

 

もちろん私たちが普段つかっている“精製塩”は身体に悪いと書かれています。

 

 

よく熱中症の話題で話にのぼりますが、年を取るれば取るほど喉の渇きは感じなくなると・・・。そして喉の渇きと空腹の区別もつかないようになるんですって。

 

だから、喉が渇いてなくても水を飲まないといけないらしです。

 

 

 

あと、水は身体の汚れを流すのに必須。「コーヒーやコーラで洗濯しますか?」って論法(笑)。

 

それと細胞は浸透圧を使って、血管とやりとりするので塩も必須。塩が足りてないと、うまく栄養が行き届かず、不要なものも排出できないと。 要約すると、こんな感じ。

 

 

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それで、どうすれば?

 

 

なんですが、塩分濃度0.1%、水1リットルにつき塩1グラムを成人の場合1日、2リットル~3リットル、起床後、食前30分前、食事中、就寝前に飲むのが理想的と記述があります(もちろん“精製塩”ではなく“ヒマラヤクリスタル岩塩”)。

 

 

「塩水でしょう?血圧が高くなるのでは?」

 

て思いますよね?

 

実は、私、この健康法を試して7か月になります。

 

数か月前に健康診断を受けました。血圧は正常。むしろ前回よりさがってました(塩水の効果かどうかはわかりませんが・・・)。

 

他の数値も問題なし(元々問題はありません)。

 

なので、身体に悪いものではなさそうです。

 

ただ、体感的には効果があるのやら、ないのやら・・・。

 

 

明らかな利点は、空腹が収まるってことです。この本の解説に則るなら、空腹ではなく渇きだったってことなのでしょうか・・・。わかりませんけど。

 

 

興味のあるかたは、この本を読んで試してみてはどうでしょう。

 

 

 

それでは・・・・。

 

反対意見はあるものの・・・ ◆ 「奇跡が起こる半日断食」



著者は日本総合医学会会長、甲田医院院長の甲田光雄先生。

 

西洋医学に限界を感じ、西式健康法、断食療法、生菜食健康法などの自然医学を実践・研究。

 

たくさんの本を書かれています。

 

 

代替医療に嫌悪感があるかたには、おススメできません。

 

 

本書の中で提唱しているが「夕食を摂ってから次の日の朝食を飛ばして昼食まで食べない」、睡眠も含めて18時間の断食(半日断食)。

 

私自身も3~4か月前から週に1~2回行っていますが、明らかに体調に変化が見られます。

 

“頭痛”、“眼圧が高くなっての痛み”、“倦怠感”、“気分の落ち込み”など医者に駆け込むほどのことはないぐらいの不調が、かなりマシに。

 

他にサプリなども摂っているいるので、すべてが“半日断食”の成果かと言われれば、確証はありません。

 

ただ、実感として効果があるなと・・・。

 

 

本文中に体験談が記されているのですが、その中である患者さんが、甲田先生に言われたという言葉が核心をついていて秀逸。

 

 

「病気治しはクセ治し」

 

 

まさに言い得て妙だと思います。

 

 

 

それでは・・・・。

 

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糖質は合法的に摂取できる麻薬 ◆ 「『糖質過剰』症候群」



著者は自らもメタボを脱したという医師の清水奉行さん。

 

ここ数年市民権を得た“糖質制限”。

 

書店には、履いて捨てるほどの書籍がならんでいますが、そのほとんどが軽いタッチのダイエット本。

 

しかし、この本は他とは一線を画しています。

 

論文のオンパレードでエビデンス重視。

 

そして「自己矛盾になるが・・・」と断りながら、何かとエビデンス重視の論調に関しても疑問を投げかけています。“企業がスポンサーにつく研究”の論文に信憑性があるのかと・・・。

 

 

清水先生は論文の信頼性を、“進化論”と合致するかどうかで判断しているようです。

 

 

新書でありながら、非常に読み応えのある1冊でした。

 

 

ほんでもって備忘録。

 



人類は長い間、糖質を得られる機会が非常に限られていたため、糖質を摂るとそれをエネルギーとして体に溜め込むように進化していた。さらに、わずかな糖質をできる限り多く摂取するために、糖質が吸収されると脳が反応し、報酬系と呼ばれる部位でドーパミンが分泌され、喜びを味わうように進化した。

 

 

 

実は糖質は、体を構築するものでもかければ、生き延びるために必須のものでもない。なぜなら、人間の体には、その他の栄養素を使って糖質を作り出すメカニズムがあるからである。

 

 

 

脂質悪玉説

脂質を減らしたのにもかかわらず、人類はどんどん肥満になっていき、病気が増加した。これまでは存在しなかった病気まで生まれてきた。何かが間違っている。そう思い始めた人が現れ、脂質が犯人ではなく糖質が犯人だと発言し始めた。人類はやっと間違いに気づき始めたのである。

 

 

 

医師はなぜ変わらない

大きな原因の一つとして、医学部の教育があると思われる。医学部教育ではほとんど栄養の勉強はしない。だから医師になった後でも、ほとんどの医師は栄養に精通していない。

 

 

 

医学部教育

教えられることは、「患者が糖尿病を発症したり心臓発作を起こした後、医師はどのような薬や手術を患者に選択すべきか?」なのである。つまり、最初に予防ありきではなく、問題が起きた後の治療最重視の教育である。

 



人体実験

脂質悪玉説という人体実験である。そして、脂質の摂取量を減らし、その代わりに糖質を増やした食事を摂った結果が、現在の悲惨な状況である。人類はこの仮説が間違っていることを、多くの犠牲者を出して証明したのである。

 

 

 

自分が生きている間に病気の因果関係が証明されることはほぼないと言ってよいだろう。刑事裁判であれば「疑わしきは罰せず」の原則でもよいが、自分の体のことであれば、「君子危うきに近寄らず」の姿勢のほうが身のためだろう。糖質は人体に必須のものでも何でもなく、危険なものであるから、近寄る必要はない。

 

 

 

人間の体は非常に優秀なので、非常にうまく問題を隠蔽する

 

 

 

人間は生き物であり、進化の過程があって現在に至っている。そして、いまだに不明なことも多い非常に複雑なメカニズムが、自分の知らないうちに働くことで生きている。だから、検査などだけではなく、進化と、今の時点でわかっている生物学、生理学、生化学的事実に照らし合わせて、病気というものを考える必要がある。

 

 

 

糖質は必須の栄養素ではない。糖質を全く摂取しなくても、人間は全く問題なく生きることができる。なぜなら糖質は、自分の体の中でつくることができるからである。

 



うつ病は、以前「心の風邪」などというキャンペーンが張られ、広く受診が勧められ、薬がどんどん処方された。製薬会社の戦略だ。その戦略に加担したのはもちろ医師である。

 

 

 

うつ病の原因は完全にはわかっていないが、脳の炎症が強く疑われている。その炎症を起こすのも、糖質過剰摂取による高血糖である。

 

 

 

うつ病をはじめ、ほとんどの精神疾患は糖質過剰症候群であるといえる

 

 

 

がんのエサは糖質である

 

 

 

高血糖や高インスリン血症、HDLコレステロール値の低下は、発がんリスクを増加させる。これらはすべて糖質過剰摂取で起きる。

 

 

 

イヌイットという北極圏に住む先住民族は、以前アザラシやクジラ、トナカイなどの高タンパク質高脂肪食を食べており、糖質はほとんど摂っていなかった。その頃は非常にがんが少なかったが、食事が西欧化すると、がんの発症が急激に増加したのである。

 

 

 

近視さえも糖質過剰摂取が原因の一つとなっていると考えられる。もちろん、遺伝や環境の要因は大きく関わっていると思われるが、近視は狩猟採集生活では敵や獲物を見つける際に大きな問題を起こし、生き残るには非常に不利なものであるので、遺伝子的要因の多くは排除されてきたとも考えられる。

 

 

 

糖質制限で明らかに改善する片頭痛

 

 

 

身長と寿命には関係があり、身長の低い人の方が長生きだと考えられている

 



様々な病気のリンク

糖尿病があると、心血管疾患をはじめ、うつ病アルツハイマー病、五十肩から緑内障など様々な病気が起きやすくなる。しかし、これは糖尿病がこれらの併発する病気を起こしているのではなく、根本原因が共通しているのである。その根本原因はもちらん、糖質過剰摂取である。

 

 

 

糖新生にはコストがかかる

1分子のグルコースブドウ糖)を新生するのに、ATPを6分子も必要とする。

中略

もし、進化の過程で人類が、いつでも豊富に糖質を得ることが可能であったのなら、わざわざコストをかけてまで、糖新生という仕組みは必要なかったと思われる。このことからも、人類は糖質をほとんど摂取してこなかったことが推測できる。

 

 

 

現在のような糖質過剰摂取状態では、脳がコントロールしきれないほどのブドウ糖が血液に流れており、血液脳関門ブドウ糖を大量に通過させてしまい、脳のブドウ糖濃度も非常に上昇しているものと思われる。脳に異常が起きるのも無理はない。

 

 

 

摂取するエネルギー量を同じにして、1日3回の食事と1日1回だけの食事を摂った場合の比較をした研究では、1日1回の食事の方が、体重も体脂肪率も低下・・・

中略

1日1食の方が空腹感を強く感じたにもかかわらず、ストレスホルモンであるコルチゾールは低下していた。

 

 

 

一般的な考え方では、朝食を抜くと体重増加につながると信じられている。しかし、この考え方は科学的研究にほとんど支持されていない。おそらく、多くの人が、朝食を食べることで売り上げが伸びる企業の戦略に乗せられているだけだと考える。

 

 

 

間食をしないと空腹感が辛いと思うのは、糖質過剰摂取の影響でインスリンが大量に分泌され、それにより高血糖から血糖値が低下し、ときに低血糖に移行するからである

 

 

 

果物

血糖値の上昇や、インスリン分泌が少ないので、間違って「健康的な食べ物だ」と思う人がいるのも無理はないが、果糖はブドウ糖よりも危険な内臓脂肪を増加させる。また、血糖値の上昇が少ないことやインスリン分泌を刺激しない分、脳に送られる食欲に関する信号(満腹だという信号)が減少してしまう。

 

 

 

糖質はただのエネルギー源ではない。脳に強く作用する。合法的に摂取できる麻薬と言っていいかもしれないほど、依存性があると考えられている。

 



糖質を摂ると、脳のドーパミンが大量に分泌されて、報酬系という部分が強く活性化される。報酬系が活性化されると、また繰り返したくなる。そしてまた糖質を摂ると、再びドーパミンが出て、脳がまた喜ぶ。これを繰り返していると、通常の状態ではドーパミンが減少し、糖質を摂るとやっと通常の状態まで上がるようになる。その先まで行くと、普通に糖質を摂っただけではドーパミン量は通常の状態にまでも上がらず、されに多くの糖質を摂らないと脳が喜ばなくなる。どんどん深みにはまっていくのである。麻薬と全く同じである。

 

 

 

糖質制限が広まることでケーキ屋さんやおにぎり屋さんがつぶれることはない。それは、この依存症による。

 

 

 

薬は、人体に本来から備わっている代謝のメカニズムに働く。そのメカニズムは決して不必要なものではない。人間の体にとって重要なものである。その代謝のメカニズムを阻害したり、弱めたり、強めたりするのが薬である。

中略

つまり、薬を使用するということの意味は、体の多くの正常な代謝を犠牲にして、不調な部分の代謝や異常な反応を改善するものである。

中略

これを考えると余計に、長期にわたり薬を飲むことが問題だとわかるだろう。体の悪い部分を根本的に治さないまま、症状だけを抑えていれば、薬を飲んでいる間にも、その悪い状態は進行してしまうからである。

 



現在、合法的に体に取り込むことができるもので、体に大きな害を与える可能性が高いものが二つある。一つはタバコである。そしてもう一つが糖質である。

 

 

実は、いくつもの薬を併用した場合、どのような有害なことが起きるか、誰も知らないのである

 

 

 

国も医師も栄養士も、糖質を50%~60%摂ることが健康に良いという証拠を持っているわけではない。エビデンスは全くないのである。現在のところ、どの栄養素をどれだけ摂ることが最も健康的なのかを決定することはできない。にもかかわらず、大量の糖質を推奨しているのである。 しかも、糖質が血糖値を上げることは国も医師も栄養士も知っている。それなのに、大量に摂取することを勧めているのは、他に大きな力が働いているのかもしれない。

 

 

 

たかが食事ではない。人間の体を作っているのは食事である。その食事が体の中でどうなっていくのかを考えずに適当に食べたり、宣伝文句につられて、健康よりもビジネスが目的の食品に頼っていては、医療のお世話になるのは目に見えている。

 

 

 

医学は栄養に関する研究をするには、膨大な資金が必要になることも多い。そのお金は企業から提供されることが非常に多い。そうなると、スポンサーの企業にとって有利な研究結果が出やすくなることは十分に考えられる。

 

 

 

信用できない論文

スポンサーは自社に不利になるような研究にお金を出すはずがない。自社製品に有利になるような立場で発表する。または競合他社の製品に不利になるような発表すると思われる研究のみに資金を提供する可能性が高いのは、当たり前である。

 

 

 

でんぷんへの適応

進化の過程で適応してきたのは、食物繊維の豊富な少量の塊根などのでんぷんであり、つい1万年ほ度前から食べるようになった大量の穀物にはまだ十分には適応していないであろう。ましてや大量に精製されたでんぷんである白米や小麦粉などに、十分に適応しているとは思えない。

 

 

 

食事に人間の体が合わせてくれるわけではない。何百世代後の遥か未来の人類は適応できているかもしれないが、残念ながら現在の人類は現在の食事には適応できない。だから、人間の体に食事を合わせるほかない。

 

 

 

かなりのエビデンスは示したが、その反対にエビデンスに対する不信感も同時に持っている。実に自己矛盾である。しかし、生物学は進化を考慮しなければ何も理解できないし、真実にもたどり着けないと思っている。

 

 

 

病気のほとんどは自分が作り出している。だからそれを治すのも自分である。医者や薬ではない。自分が食べているものが悪いから、体が壊れていくのである。あなたの車にサラダ油を入れて走っていたら、すぐに故障する。それと同じである。あなたの体に合ったエネルギー、栄養素が必要である。

 

 

 

ほとんどの人が糖質の依存症になっているので、どうしても糖質を擁護したくなる気持ちはわかる。しかし、食事に関しては、人類は明らかに間違った方向に進んでいる。

 

 

 

人間は予防が苦手である。病気になって初めて後悔する。時間は戻らないし。壊れた体もすぐには回復しない。

 

 

 

価値のある990円でした。

 

 

 

それでは・・・・。

 

居心地のいい今にとどまろうとするほど、明日への不安は増していく ◆ 「あなたはあなたが使っている言葉でできている」



この本、世界17か国で出版されているのだとか。  

 

読んでみて、その理由がわかりました。

 

至極まっとうで、わかりやすい“金言”が目白押し。

 

 

頭の中で使っている言葉の重要性を説くものの、最後は“行動”なのだと言い切るあたりは、切れ味抜群。

 

爽快感に近いものを与えてくれます。

 

 

著者のゲイリー・ジョン・ビショップさん、経歴だけでは何者かよくわかりませんが、只者ではなさそうです(笑)。

 

 

ほんでもって備忘録。

 

 



人は常に自分と会話している

 

 

 

「人間の感情の大部分が思考から生み出されているのなら、感情をコントロールするには思考をコントロールすればいい。もっと言うなら、心の中で思い描く文章、つまり自分との会話に使う言葉を変えればいい。そもそも感情はそこから生まれているのだから」アルバート・エリスアメリカの心理学者)

 

 

 

人生のあり方は、状況や事情ではなく、自分との対話の仕方によって決まってくる

 

 

 

思考をコントロールできれば、どんな気持ちなるのかをコントロールできる。そして思考をコントロールするには、使う言葉を意識すればいい。

 

 

 

それでも、できることは必ずある

 

 

 

運命は、コントロールするものでもあり、コントロールされるものでもある。あなたが立ち止まり、ぐずぐずしているあいだも、人生は止まってくれない。困惑し、おびえているあいだも止まってはくれない。あなたを置いてどんどん進んでいく。

 

 

 

あなたが主役を演じようと、そうでなかろうと、芝居はどんどん進んでいく。 誰だってその人なりの問題を抱えている。完璧な人生なんてありえない。絶対に。

 

 

 

あなたはこれまで問題を乗り越えてきた

 

 

 

どんなものにでも解決策はある。ないように思えるときもあるが、それはまだ見つかっていないだけだ。そして見つからない理由の多くは、問題との距離が近すぎることにある。少し、あるいは大いにズームアウトして、全体像を眺めよう。

 

 

 

先が読めない状況でこそ、変化は起こる

 

 

 



確実さを求める病

あなたは中毒にかかっている。自分ではどうしようもないほどその「ドラッグ」に頼りきりなのに、ドラッグが人生に及ぼしている影響に気づいてもいない。あなたが痛切に追い求めているそのドラッグを「予測」という。

中略

人間は、はっきりしたものを求め、不確実な状況を避けたがる。

中略

前もって準備をしたがる。安全をほしがる。これはもう、願望というよりは中毒に近い。

 

 

 

慣れ親しんだものにしがみつき、これまでと同じことを続けるのは、過去に生きているのと同義

 

 

 

どんなにがんばって先を読もうとしても、人生の道行きを正確に予測することなんてできない。プランは必ずどこかで破城する。

 

 

 

居心地のいい今にとどまろうとするほど、明日への不安は増していく。目的地なんて実際にはありはしない。あるのは探検して、探検して、探検する日々だけだ。

 

 

 

「先がわからないからおもしろい」

 

 

 

あなたがずっと夢み見てきた成功はすべて不確実性の中にある

 

 

 

人生は冒険だ。そこには無数のチャンスが転がっている。

中略

わかるのは、わからないということだけだ。

 

 

 

あなたという人間を決めるのは、頭の中にあるものじゃない。何をするか、つまり行動だ。

 

 

 

ほとんどの人は、精神状態に大きく左右された行動を取る。しかし、本当に偉大な人たちは、イヤな気持ちを味わいながらも、思考に引きずられない行動を取ることができる。

 

 

 

気分じゃなかろうが、とにかくやるしかないんだ。

中略

心が完璧に整うのを待っていたら、いつまでたっても何も始められない。

 

 

 



人生は、思考でなく行動で変えるものだ

 

 

 

行動が思考を変える

 

 

 

思考が現実になるのは本当だ。しかし、思考は行動を通じてはじめて人生になっていく。

 

 

 

「行動せずにいると疑念や恐怖が生まれる。行動すれば自身と勇気が生まれる。恐怖を克服したいなら家でじっと考えるだけではいけない。外へ出て忙しく過ごさなくてはならない」デール・カーネギー

 

 

 

心がやる気になるのを待っていてはいけない。自分を駆り立てる魔法のような感覚をいつまでも探していてはいけない。

 

 

 

人生を変えるには行動を変えることだ

 

 

 

「行動が幸福につながるとは限らないが、行動せずに幸福が得られることは決してない」ベンジャミン・ディズレーリ(19世紀英国の政治家)

 

 

 

「自分は思考ではなくて行動だ」という言葉を、この次、「気がのらない」ことがあったら思い出してほしい。仕事に行く気がしなかったり、人生の重大な決断をする気になれないときに。自分に自信がなくて最初の一歩を踏み出せないときに。ネガティブな思考は一切忘れよう。ただ踏み出そう。続けてもう一歩。さらにもう一歩。あなたは思考じゃない。行動だ。

 

 

 

「努力や痛み、困難をともなわない物事に、価値あるものなど一つもない」セオドア・ルーズベルト

 

 

 

不可能は、あなたができると信じてはじめて可能になる

 

 

 



努力が無駄というわけじゃない。前進はしている。1回のエクササイズ、1回の足の動き、1回の運動、1回の行動ごとにあなたは成長し、少しだけ目標に近づく。そしてある日、あなたは鏡を見てこう思う。「ワォ!」

 

 

 

問題が人生をおかしくするのではない。隠れた期待がおかしくするのだ。

 

 

 

期待を手放すのだ。今すぐに!不必要で非生産的な期待にしがみついて泥沼にはまるより、人生は予測がつかないという事実を受け入れ、実際の状況と向き合う方がずっとパワフルだ。

 

 

 

人間の心は先を予測し、プランを立てるのが大好きだ。けれども本当に予測するなんて不可能だ。期待は精神状態に悪影響を与えるだけでなく、その人が本領を発揮する邪魔になる。予測を繰り返すよりも、目の前の物事をそのまま受け入れ、一瞬一瞬を生き、問題が出てきたら解決するほうがずっと成果がある。

 

 

 

人間は自分で思うよりもずっと非合理で非理論的な生き物だ

 

 

 

「それでいい」の精神だ。新しい仕事になじめなくても、一歩下がればそれでいいことに気づく。仕事そのものも、同僚との付き合いも、時間が解決するものだから、ちょっとしたミスや、新しい同僚との距離感がつかめないのも、全然それでいい。そう思えば、期待はすぐに消えてなくなる。

 

 

 

他人に対する期待を手放し、起こったことをそのまま受け入れる姿勢を学んだ瞬間、人間関係は劇的に改善する

 

 

 

自分が期待する人生じゃなく、今の人生を愛そう 自分の内面を成長させたいなら、外の世界で行動すればいい。頭の中を跳び出して、人生に跳び込もう。

 

 

 



心の状態で皮肉なのは、精神が発達するほど体の動きが鈍くなっていく点だ。情報は余るほど持っていても、人生の軌道を変えることはほとんどできない。

 

 

 

自分の内面を成長させたいなら、外の世界で行動すればいい

 

 

 

今やっていることをやめない限り、人生は変えられない

 

 

 

「あなたはまさに今していることだ。これからするつもりだと言っていることではない」カール・ユング

 

 

 

「熟考する時間を持て。しかし行動すべきときが来たら、考えるのをやめて動け」ナポレオン・ボナパルト

 

 

 

素晴らしい本なのでした。

 

 

 

それでは・・・・。

エッセイ感覚で楽しめる1冊 ◆ 「『空腹の時間』が健康を決める」



昨今流行りのファスティング(断食)がテーマの健康本です。

 

この手の本をたくさん書かれているイシハラクリニック院長の石原 結實先生監修で、著者は副院長の石原 新菜先生。

 

 

内容はと言いますと、1日三食は消化時間を考えると食べ過ぎだと。胃や腸に血液が集まっている時間が長くなると、毛細血管に血が不足して、細胞にダメージを与える。それが万病のもとなのだという感じです

 

余分に摂取した栄養も、血管にダメージを与えるとも・・・。

 

 

 

アカデミックなことを抜きにしても、私の場合、眼圧が高くなったり、頭が痛くなったりするような“ちょっとした不調”は、がっつり食べた後が多いような・・・。

 

ほんでもって空腹が続くと調子がいいような・・・感じはします(笑)。

 

 

まぁバキバキのエビデンス重視の書籍ではないので、、軽いエッセイ感覚で楽しめる1冊ってとこです。

 

 

 

それでは・・・・。

 

未来の自分の身になって考える ◆ 「最高の体調」



「ヒトはどう進化してきたのか」ということを軸に、心身の不調を改善しようといういうのが本書の狙いです。

 

 

第1章 文明病

第2章 炎症と不安

第3章 腸

第4章 環境

第5章 ストレス

第6章 価値

第7章 死

第8章 遊び

 

 

進化論ベースなだけに、説得力が違います。

 

同時に全部は実行できませんので、つまみ食いでいいのではないでしょうか(笑)。

 

ほんでもって備忘録。

 



身体の不調だけでなく、心のトラブルや脳のパフォーマンス低下も、やはり進化のミスマッチが原因だと考えられる

 

 

 

問題解決

ミスマッチを起こしている環境を、遺伝に沿うように修正する

 

 

 

人体にとって、内臓脂肪は「異物」でしかありません。そのため私たちの体は、内臓脂肪が増えると免疫システムを動かしはじめ、脂肪細胞が分泌する炎症性物質が臓器に炎症を引き起こします

 

 

 

古代と現代のミスマッチが起こる3つのパターン

多すぎる:古代には少なかったものが、現代では豊富すぎる

少なすぎる:古代には豊富だったものが、現代では少なすぎる

新しすぎる:古代には存在していなかったが、近代になって現れた

 

 

 

私たちの脳と体は「低カロリー」には上手く対応できますが、「高カロリー」を処理するようには設計されていません

 

 

 

不安の機能は「アラーム」

「喜び」や「楽しさ」といったポジティブな感情がなくても、すぐに生存の危機には結び付きません。

中略

少なくとも人類の進化においては、ネガティブな感情のほうが役に立ってきたのは間違いありません。

 

 

 

ポジティブとネガティブの不均衡は、古代の環境であればよい方向に働きます。

中略

不安の質が変わった現代では、かつてうまくいった機能が動作しません。「ぼんやりとした不安」のせいでアラームが誤作動を起こし、やがて頭の中で非常ベルがなりっぱなしの状態になっていくからです。

 



人類の遺伝子には「遠い未来」に対応するシステムが備わっておらず、「不安」という短期用プログラムを駆使しながら、どうにかやりくりしていくしかありません。

 

 

 

リーキーガットはアレルギーや認知機能の低下など様々な症状を起こしますが、なかでも重要なのは「疲れやすさ」との関係性でしょう

 

 

衛星的な生活が免疫システムを狂わせる

 

 

 

私たちの腸内細菌は、加工食品が大の苦手です

 



“偽物の自然”にもリラックス効果がある

 

 

 

ヒトの認知リソースは大勢の友人をさばくようにはできていないため、1回につき5人前後としか親密な人間関係を築けない

 

 

 

古代の人々の暮らしと比べて

進むべき方向に迷ったときは、周囲の環境から「多すぎる」「少なすぎる」「新しすぎる」のいずれかを探し、できる範囲で調整していけばいいのです

 

 

 

リアプレイザル

日常で緊張を感じたら「興奮してきた!」と言い換え、誰かにイライラさせられたら「この人に悪いことがあったのかもしれない」と考え直すように意識してください。多くの研究によれば、2~6週間ほどで小さな「リアプレイザル」を積み重ねれば、確実に脳がストレスに強くなっていきます。

 

 

 

未来との心理的距離が近い者ほど不安に強く、セルフコントロール能力も高い

 

 

 

「(自己連続性の高さとは)未来の自分の身になって考えられるということだ。そのため、現在の決定が未来に及ぼす影響を実感できるようになる」ナットソン博士

 

 

 

「なぜ生きるかを知っている者は、どのように生きることにも耐えれる」ニーチェ

中略

自分の「価値観」に沿って人生を生きている人ほど寿命が長いわけです。

 

 

 

ヒトも例外ではない

あなたの喜びも悲しみも生きがいも、すべては種の保存のために備わった機能のひとつにすぎません。人生に哲学的な目的などあろうはずがなく、それゆえに原始人にとって人生の意味はいまより単純でした。 価値観の多様化が問題なのは、私たちの未来像を、ぼんやりしたものに変えてしまうからです

 

 

目標は未来に到達すべきゴールのことであり、いったんクリアすればそこで終わり。

中略

しかし、価値はつねに現在のプロセスなので、どこまでいっても終わりはありません・・・。

中略

「クリエイティブな仕事につく」は目標ですが、「クリエイティブな人間でいる」なら価値・・・。

中略

価値にもとづく行為は時間の心理的距離を“いまここ”に収束させ、未来への不安を消し去ります。

 

 

 

自分の行動が他者に良い影響を与えていると確信できたときほど、私たちの幸福感は高まりやすくなります

 

 

 

脅威管理理論

すべての人間は無意識に死への不安を感じており、私たちが選ぶ行動の多くは、その恐怖を解消するために行われる

 

 

 

ブッダの悟り

ひとことで言えば「すべての欲望はフィクションだと気づきなさい」というものです

 

 

 

アジャイルソフトウェア開発の技法

・今日やりとげたいことを毎朝3つ書き出して実践

・今週やりとげたいことを週の頭に3つ書き出して実践

・今月やりとげたいことを月始めに3つ書き出して実践

・今年やりとげたいことを年始に3つ書き出して実践

・毎週末にレビューを行い、うまくいった点を3つ、改善できる点を3つ書き出す

 

 

 

「3のルール」が効果的なのは、そもそも人間の脳は、一度に「4±1」種類の情報しか処理できないからです

 



そもそもヒトの脳がまだ現代的なタスクに対応できていないのだから、どんなに優秀な管理テクニックも応急しかならないでしょう。私たちにできるのは、そんな限界を認めたうえで、現在と未来の心理的距離を縮めることだけです。

 

 

 

ヒトの脳は「未来」の取り扱いが苦手なので、少しでも先の見通しがぼやけただけで不安が生まれてしまいます

 

 

 

この本の著者鈴木祐さんの本は、もう少し読んでみたいと思います。

 

 

 

それでは・・・・。

 

「不安」を感じていたからこそ生き延びたのだ ◆ 「Think clearly」- 2



「Think clearly」の備忘録。先日の続きです。

 

ちなみに、著者のロルフ・ドベリさんは、「なぜ、間違えたのか?」という、これまた面白そうなタイトルの本も書いています。

 

残念ながら、上記の本は絶版なので、電子ブックかアマゾンのマーケットプレイスで買うしかなさそうですが・・・。

 



「心配することはない。あなたが小指一本動かさなくても、あなたの敵もいつかは死ぬ」古代ローマの哲学者セネカ

 

 

 

私たちは常に「不安」を感じていたからこそ生き延びたのだ

 

 

 

私たちが犯しがちな間違い

ひとつ目は、自分の興味のないテーマにも意見を述べてしまうこと

中略

ふたつ目の間違いは、答えられない質問にまで発言してしまうこと

中略

複雑な質問に、性急な答えを返してしまいがちなこと

 

 

 

「書く」という行為は、考えを整理したいときの王道だ

 

 

 

今日にいたるまでストア派は、日常生活における疑問に実践的な答えを提示している唯一の哲学の学派である。それ以外の学派や傍流の理論は、知的刺激は与えてくれるが、人生の課題の克服にはほとんど役に立たない。

 

 

 

「考え方の選択は、人間に残された最後の自由だ」ヴィクトール・フランクル

 

 

 

「他人と比較する」行為が、幸せと遠ざける 胸をえぐられるような映像を見て、テレビの前で犠牲者への哀れみにどっぷりとひたっていても何もならない。犠牲者のためにもあなたのためにもならないし、世界で起きている惨事に「興味を持つ」のはただののぞき見趣味にすぎない。

 

 

 

情報は私たちに何かを与えているのではなく、逆に私たちから何かを盗んでいる。

中略

それらにかかわった途端に、私たちは自分の注意や、時間や、場合によってはお金まで奪われてしまう。

 

 

 

現代の情報メディアとの付き合い方を先天的に身につけているわけではない。

中略

だから「情報科学との付き合い方」を自覚的に学ばなければならない。

中略

文字の読み方や計算の仕方をあなたはどうやって学んだだろうか?文字を読めて計算もできる人の近くにいるだけで学べただろうか?

 

 



「あなたがどこに注意を向けるかで、あなたが幸せを感じるかどうかが決まる」心理学者ポール・ドーラン

 

 

 

二度読んだときの読書効果は、一度しか読まないときの倍どころではない

 

 

 

三十歳を過ぎたら、人生の残り時間を出来の悪い本に費やすのはもったいない

 

 

 

きちんと説明しようとして初めて、自分たちの知識が不完全なことに気づく

 

 

 

私たちの意見は洋服と同じようなもので、そのときの流行りのものをただ身にまとっているだけだ

 

 

 

人生におけるポジティブなことの99%は「新しく起きる出来事」ではなく、「ある程度長期にわてって続く一定の状態」であるため、そのことで最初に感じた幸せは「慣れ」によって消えてしまうのだ。感謝の気持ちの維持は、「慣れ」との闘いになる。

 

 

 

ストア派の哲学者たちは、すでに2000年も前にこう述べている。「まだ持っていないものについて考えるよりも、いま持っているものを持っていなかった場合、どのくらい困っていたかにについて考えたほうがいい」。

 

 

 

「運命は、いろいろな出来事を人間の頭の上に投げつける。生きるためには、強い精神を持たなければならない」古代ローマの哲学者セネカ

 

 

 

世界の「不公正」さは、現実としてそのまま受け入れて、冷静に耐えたほうがいい 世界を公正さを保つためのシステムは、存在しない。世界を不公正にするシステムも存在しない。そもそも、世界にはどんなシステムも存在しないのだ。

 

 

 

脳のキャパシティは限られている。専門分野の増えれば増えるほど、一般的な知識のためのスペースは少なくなるはずだ。

 



物質的なものだろうが精神的なものだろうが、世界に生み出されたものの90%には価値がないのだ。

中略

だからといって、そうした90%のことを、世界から一掃しようとするのはやめたほうがいい。まず、そんなことをしてもうまくいかない。世界の不合理が解消される前に、あなたの正気が保てなくなる。

 

 

 

「自分を重要視しすぎない」のは、よい人生を手にするための基本中の基本だ

中略

自分を重要視すればするほど、「自己奉仕バイアス」に陥りやすくなる・・・。

中略

自己奉仕バイアスに陥ると、何かの目標に到達するために何かを行うのではなく、自分をよく見せるために行うようになる。

 

 

 

「個々の人間が世界を変えられる」という思想は、現世紀を象徴するイデオロギーのひとつだが、実はまったくの幻想でしかない

 

 

 

「変化の裏には、誰かの意図が働いている」という考え方は、私たちの進化の過程から来るものだ。何かが起きたときは「誰かの意図が働いている」と考えておいたほうが、意図は存在しないと思い込むより、「安全」だったからだ。

中略

現在生きている私たちは、「何かの出来事の背後には、必ず誰かの意図がある」と考えた人たちの生物学的な子孫である。

中略

そのため私たちは、誰かの意図とは無関係に起きた出来事に対しても、誰かの意図やその出来事の背後にいる誰かの存在を感じてしまう。

 

 

世界の歴史に秩序はなく、偶然に左右されるところも大きいため、先行きの予想は不可能だ。

中略

歴史上の「重要人物」は当時起こった出来事の登場人物のひとりにすぎない・・・。

 

 

たとえあなたがどんなに優秀でも、世界全体の構造から見れば、あなたはさして重要でも不可欠でもない、取り換え可能な存在でしかない。あなたが、本当に重要な役割を担っているのは、あなた自身の人生にたいしてだけだ。

 

 

 

「経済成長が続いていれば、人々は希望が持てる。そして希望があれば、大きな所得格差にも耐えられるものになる」ヘンリー・ウォーリック

 

 

 

私たち、「偶然」を理由にしたがらないが、それが真実なのだ。

中略

あなたの遺伝子や、あなたの生まれる地域やあなたの知性や意志の力に、あなたは一切影響を与えられない。

 

 

 

「成功とは、最高の自分になるために全力を尽くしたあとに得られる、心の平和のことだ」ジョン・ウッデン(抜きん出た業績のバスケットボール名コーチ)

 

 

 

直観は、信頼できるコンパスではない。そして、私たちはこの不透明な世界を、別の世界のためにつくられた脳を駆使して生き抜こうとしている。別の世界とは石器時代である。

 

 

 

過去一万年間に私たちを取り巻く世界はがらりと変化したというのに、私たちに搭載されているソフトウェアもハードウェア(つまり私たちの脳)も、マンモスが草を食んでいた時代のままだ。そう考えれば、抽象的な考え方から具体的な生き方まで、すべての面で私たちがミスをおかしてしまうのも当然かもしれない

 

 

 

最初に念入りに計画を立てて成功するのを待つよりも、ある程度準備だけをして計画をスタートさせ、状況に応じて調整を加えたほうが成功する確率は高い

 

 

 

濃密な1冊です。超おススメ。

 

 

 

それでは・・・・。

なんとも学びの多い1冊! ◆ 「Think clearly」- 1



人間のクセというか、思考の罠というか、人間のプログラミングと現代社会の構造の乖離というか・・・、意識してないと間違えますよということを、具体的な事例で紹介した本。

 

も~めちゃくちゃためになりました。  

 

 

備忘録もボリュームが増えすぎたので、2回にわけた次第です。

 



考えているだけの人は現実とかかわらない。そのため、挫折する失敗は一切ない。一方、行動する人は挫折のリスクと無縁ではないが、その代わり経験を積むことができる。

 

 

 

ピカソはこう言っている。「何を描きたいかは、描きはじめてみなければわからない」。同じことは、人生にも当てはまる。人生において自分が何を求めているかを知るには、何かを始めてみるのが一番だ。

 

 

 

あなたも知ってのとおり、物事がうまくはこぶことなどほとんどない

 

 

 

私たちはなぜ、何かの修正をしたり見直したりすることに、こんなにも「抵抗」があるのだろう?それは、どんな些細な修正も「計画が間違っていたことの証拠」のように思えるからだ。

中略

実際には、ものごとがすべて計画通りに運ぶことなど、まずない。例外的に修正なしで計画が実現できたとしても、それはまったくの偶然にすぎない。

 

 

 

世界が複雑であればあるほど、出発点の重要性は低くなる

 

 

 

「明らかに間違うよりは、おおむね正しいほうがいい」ウォーレン・バフェット

 

 

 

私たちが「早い段階」で決断を下してしまう理由

いろいろ試そうと思えば、手間がかかる。その手間を省きたいのだ 私たちが抽出するサンプル数は少なすぎて全体を代表していないにもかかわらず、それだけの情報をもとに早急に決断を下してしまう

 

 

 

偶然が与えてくれたものはすべて試すようにしよう

 

 

 

起きてしまったことをどう意味づけ、どう解釈するかは、あなた自身でコントロールすることができる。そう、よい人生を送れるかどうかは、「事実を前向きに解釈できるかどうか」で決まることが多いのである。

 



状況に応じて何度も決断をくり返すと、判断力が鈍っていくる。専門用語でいえば「決断疲れ」と呼ばれる現象である。たび重なる決断に疲れた脳は、もっとも安易な選択肢を選ぶようになる。

中略

誓約を立てると、毎回、「メリット」と「デメリット」を天秤にかけて決断する必要がなくなる。

中略

思考のエネルギーを使わなくてすむのだ。

 

 

 

心理学者ポール・ドーランはこんな指摘をしている。「体重が増えつつある人は、例えば仕事のように、体重とはあまり関係ないことにだんだんと興味の中心を移していく」と。なぜなら、気持ちを体重からそらすほうが、やせるよりもラクだからだ。

 

 

 

否定神学

具体的な幸せの要因ーあるいは幸せのアップサイドといってもいいがーに関することは、いまだに暗中模索の状態なのだ。それに対して、私たちの「幸せを大きく損なうものは何か」、あるいは「よい人生をおびやかすものは何か」と考えると、その要因をきわめて具体的に挙げることができる。

 

 

 

「何を手に入れたか」で人生の豊かさが決まるわけではない。「何を避けるか」が大事なのだ。

 

 

 

現在のあなたに有利にも不利にも働くあなた自身の価値観も、ものの見方も、思想も、あなたが自分で身につけたものではない

 

 

 

途方もない幸運

現代に生きている人間は、これまで地球上に存在した全人類のうちの「ほんの6パーセント」にすぎない。 中略 自分が、ローマ帝国の奴隷やエジプトの雑用係だったり、明の時代の後宮にいたりするところを想像してみてほしい。そんな境遇に生まれついていたとしたら、あなたの生まれもった能力はどれくらい活かせていただろう?

 

 

 

すべては、目に見えない偶然の結果である

 



あなたの「感情」をコンパス代わりにしてはいけない。あなたの心の中のコンパスにはたくさんの磁針がついていて、そのすべてが違う方向を指しながら、常に不安定にぐるぐる回りつづけている。あなたはそんなコンパスを持って、航海に出ようとするだろうか?

 

 

 

「感情」は、飛んできては去っていく鳥のようなもの

 

 

 

本音をさらけ出さないほうがいい理由

私たち自身、自分のことを本当にわかっているとはいえない。

中略

外側と境界のない生物は長くは生きられない。

 

 

 

二番目の人格 安定した信頼を勝ち得るための、「職業上の外向きの顔」

 

 

 

人生における「特定の要素」だけに意識を集中させると、その要素が人生に与える影響を大きく見積もりすぎてしまう

 

 

 

お金を出して手に入れたモノに感じる喜び

何かを買って間もないうちはそれについてばかり考え、そのモノに対して大きな喜びを感じる。だが日常生活で使っているうちに、そのモノの存在は思考の海の底深くに沈んでしまい、喜びを感じる度合いはだんだんと小さくなっていく。

 

 

 

「天職」という概念は、キリスト教の遺物にすぎない

 

 

 

「神経衰弱に陥りやすい人の特徴のひとつは、自分の仕事を極端に重視していることだ」イギリスの哲学者バートランド・ラッセル

 

 

 

ハッカーや、詐欺師や、テロリストなどは、「天の声」を聴いたと信じ込んでそれを実際に職業にした人たちだ。ヒトラーも間違いなく「天の声」に従った一人だし、ナポレオンも、スターリンも、ウサマ・ビンラディンもそうだろう。

中略

では、どうするが一番いいのだろう。とりあえず、「心の声」に耳を傾けるのはよそう。

 

 

 

「周りがあなたをどう思うか」は、あなたが思っているよりずっと、どうでもいいことだ。

中略

「感情のスイッチ」が、必要以上に強くセットされすぎているだけ。スイッチの設定が、いまだに石器時代のままなのだ。

 

 

 

私たちの「好み」は驚くほど変わりやすい

 

 

 

人が幸せを感じるかどうかは所得の額によって決まるのではなく、目標を達成できるかどうかで決まる

 

 

 

私たちの頭の中にある脳の記憶領域には、限りがある・・・。

中略

そこで脳は、データを圧縮するコツを生み出した。それが「ストーリー」をつくることである。

 

 

 

私たちの人生は、私たちが思うよりずっと、偶然に左右されている

 

 

 

誰かがあなたを「間違って」評価しても驚いてはいけない。あなただって、自分を正しく評価できていないのだ。

 

 

 

続きは明日!

 

 

 

それでは・・・・。