「アドラー365日の言葉」

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「嫌われる勇気」で一躍有名になったオーストリア出身の精神科医・心理学者アルフレッド・アドラーの言葉を、1日1文+著者「津田太愚」さんの解説という形で紹介した本です。 

 

合計365個の言葉はどれも素晴らしいのですが、今回は私の独断で27個、厳選させていただきました。 解説分があったほうがグッとくるものは一緒にピックアップしています。

 

 

1.「その他おおぜい」になるのが怖い。

人間は「その他おおぜい」になるのが怖い。 親、恋人、友人にとって、特別な存在になりたい。 当然だ。 しかし、すべての人間は「その他おおぜい」なのだ。 そのことを理解しない限り、幸せになれない。

 

2.人の行動はすべて目的によって決まる。 

アドラー心理学は「目的論」の立場をとる。 腹がたったので怒鳴ったと考えるのが「原因論」。 「目的論」では怒鳴りたいから腹をたてたのだと考える。

 

3.やらない理由を作り続けるな。

「もしもっと若かったら」「もしもっと才能があったら」と言う。 「もし」とか「たら」は言い訳だ。 「やらない理由」を作り続けている。 それでは解決しない。 早く始めればいい。

 

4.人間であるということは、劣等感を持っているということだ。

人間は常に「こんな人になりたい、こんな人生を歩みたい」という目標を持っている。 目標が未達成だからこそ、そのギャップに悩み、劣等感が生まれる。

 

5.霊感、超能力、テレパシー、空想を信じることも優越コンプレックスだ。 「自分は特別な能力がある」と考えることも、優越コンプレックスだ。 アドラー心理学では「普通であること」を「勇気」をもって受け入れるように、と唱える。

 

6.あらゆる経験は成功の原因ではない。 失敗の原因でもない。

「意味づけ」が大事だ。 現在の自分が「その体験」をどう考えるか、それしかないのだ。

 

7.人から好かれたいという気持ちを捨てなさい。  

相手が自分を嫌いかどうかは相手の課題だ。 他人の課題を切り離し、自分を信じる道を選択するのだ。 「承認欲求」は自由を阻害するものだ。

 

8.「世の中がまちがっている」と言って、なんになる。

 

9.失敗を恐れるな 失敗を多く経験すればするほど、充実した人生になる。

 

10.世界は危険に満ちていると考えすぎないように。

 

11.やりたくないから、失敗を作りだしてしまう。

「大酒を飲んだから、仕事ができなかった」と言う。 目的は「仕事をしたくない」だ。 また別の「しくじり」を繰り返すだろう。

 

12.あなたが「不幸だ」と思うなら、あなた自身に責任がある。

うまくいかないときもある。 それは、自分で責任を持たなくてはいけない。

 

13.2割ぐらいの人とはうまくいかないものだ。

 

14.やらないより、やったほうがまし。

できないと思うと100%やらない。 1歩でも2歩でも踏み出すのだ。 50%でも60%でもいい。

 

15.「できない(cannot)」ではなく「やろうとしてない(will not)」だけ。

 

16.生きてるだけで十分だ。 

「理想像」と持つと、減点法の人生になる。 「生きているだけで十分だ」と思えば、0から「加点」する人生になる。

 

17.自意識が人世にブレーキをかけている。

 

18.自己否定は、実は周りを責めている。

「私はあなたちのせいでこんなに苦しい。 それなのに何もしてくれない。」とアピールしているのだ。

 

19.違うから意味がある。

 

20.過去を悔やむことは、行動しないために、好んで用いられる手段だ。

過去の失敗は、行動を起こさないための、都合のいい理由づけになる。 行動をしたくない目的のために、過去の後悔を使っている。

 

21.あなたがあなたらしくいられるのは他者がいるからこそ。

 

22.共同体感覚のない人は性悪説を信じたがる。

性悪説を信じる人は、他者を信頼できない。 最初から人をうたがって見る。 人のあら探しをするので、共同体感覚をもてない。

 

23.なぜ不幸であることを選ぶのか?

不幸は境遇ではなく、心の問題だ。 不幸であるほうが、楽な場合、都合がいい場合、正義だと思う場合、人は不幸を選ぶ。 ソクラテスは獄に留まって処刑された。 処刑されるほうが自分にとって「善」だと判断したのだ。

 

24.「変わりたい」けど「変われない」

「変われない」のではなく、自分で「変わらない」と決意している。 今と違う自分になることが怖いのだ。 怖いから「変わらないでおこう」と思うのだ。

 

25.「どうして」ではなく「どうやって」を考える。 「どうしてうまくいかないんだろう」と、原因を探すのではなくて、「どうやったらうまくいくんだろう」と解決策を考えるのだ。 原因に意味はない。

 

26.同じ材料で家を造っても、造る人によって家は変わる。 遺伝や育った環境は「材料」でしかない。 それをどう使うかだ。 住みにくい家を建てるか、住みやすい家を建てるかは、あなたが決めることだ。

 

27.「いまの目的はなにか」を考える。  アドラーは「悩みがあるときは、自分の目標を考えていない」と言う。

 

 

 

核心を突いていると思うのですが、いかがでしょう?

 

 

 

それでは・・・・。