「根拠のない自信」が人生を変える ◆ 「自分はこんなもんじゃない」の心理



著者は“自己物語の心理学”、榎本博明先生。

 

何かと批判的に言われる「自分はこんなもんじゃない」というフレーズ。

 

でも榎本さんは、向上心がないとこの気持ちにはならないと書かれています。問題はこの言葉を隠れ蓑にして、行動に移さないことだと。

 

やりたいことではないから「本気をださない」、本気じゃないから失敗しても「本当の実力じゃない」という論法で逃げていては何も変わらないと。

 

目の前のことに集中すれば、たとえ“やりたいこと”ではなくても、“できること”が増える。“できること”が増えれば、それにともなって“やりたいこと”も変化していく。なので、やいたいことにこだわったり、やいいことがみつからないと嘆いていないで、今、すべきことに全力を出し切る。その過程で自分が磨かれていくのだと。

 

 

読み手として気になる点が1つ。若者に理解してもらうために、やたら“ヒット曲”の歌詞が引用されています。それはそれで良いのですが、問題はその量です。多すぎて、読みにくい(笑)。  

 

それ以外は毎度、毎度の素晴らしいすばらしい内容でした。

 



未来を信じ、思い切って一歩を踏み出し、必死にもがき暴れることを通して、潜在的なものが顕在化し、自分らしさがつくられていく

 

 

 

「自分はこんなところにずっといる人間じゃない」「自分はこんなもんじゃない」と言いながら、仕事も適当で、自分を鍛えることもしていない。他人を見下し、自分が優位に立っているかのような幻想をもつことで、自分の中の不満や不安から目を背けようとする。

中略

そんな風に自分を慰め、逃げてるだけじゃ、いつまでたっても自分らしい人生は手に入らない。

 

 

 

ビジネス書のキャッチフレーズについて

魔法があるなら、誰も苦労はしない。ちょっとしたコツで簡単に成果がでるなら、そのコツはもっと広まっているはずだ。1時間で頭がよくなる方法があるなら、みんなが頭が良くなっているだろう。

中略

本当に仕事で充実している人は、地道な努力と試行錯誤の末に、自分なりのやり方にたどり着いている。そうした格闘のプロセスが、さまざまな気づきを生み、仕事力を高めるのだ。

 

 

 

自分への不満や自己嫌悪は、向上心のあらわれとみることができる。「自分はまだまだ未熟だ」という思いが向上心を生み出す

 

 

 

どんな生き方が自分らしいのかわからないという人は、どんな生き方もありだとなると、かえってどう生きたらよいのか悩むことになる

 

 

 

向上を目指すから、「どうしたらよいか」迷い、「うまくいくか」不安になる。だから迷う自分を気に病む必要はない

 

 

 

「わからないから不安」というよりも、「わからないからワクワク」する。「わからないから可能性がある」と考える

 

 

 

「自分のやりたいことは何だろう」などと考えるよりも、まずは動くこと、何でもいいから必死になって取り組むことで、「できること」が増えていく。「できること」が増えれば、自然に「やりたいこと」も変わっていく。そんな移ろいやすい「やりたいこと」なんかに振り回されることはない。

 

 

 

思い返してみよう。5年前、10年前に、今の自分を予想していただろうか。

 

 

 

一見無駄なことをする道草。それが将来の肥やしになる。無駄を切り捨てる暮らしをしていると、偶然のチャンスをつかむこともできない。

 

 

 

自己をひとつの封じ込めずに開いておく。

中略

プロメテウス的人間は、環境の変化に応じて自分自身を変身させ、そのつど自己の可能性を発揮しながら、自己を発展させていく。新しい自己を求めて、終わりなき実験としての変身を繰り返す。

※プロメテウス・・・変幻自在に姿を変えることができるギリシャ神話の海神

 

 

 

いやいや、ためになりました。

 

 

 

それでは・・・・。

 

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