タイトルからすると経済とかお金を連想させますが、もちろん上座部仏教スマナサーラ長老の本ですので、そんな訳はありません。
一言でいうと“生き方の心構え”が主題ですかね~。
奇をてらった発言はなく、当たり前のことをきっちりと、そしてわかりやすく説明してくれています。
いつもながら長老の本を読むと“背筋が伸びる”感じが・・・、少しの間ですが(笑)。
現在、書店をにぎわす「なんでも簡単にできます」的な自己啓発系の書籍(読んでその気になれるので気持ちいいのですが・・・)。そんな本に飽きたかたにおススメします。
ほんでもって備忘録。
何事も「生きていれば・・・」の話です
人の心から余裕を奪い、人を怠けさせる。それが経済の発展、科学の進歩がもららすものの真の正体です。
自分が生まれた環境、置かれた状況は「挑戦」の場だと考えることです
「よし、この機会にたくさん学んでやるぞ」
いくらものを手に入れても、そのそばから別のものが欲しくなる。この「もっと欲しい」は、永遠に続きます。ものにこだわっていたら、いつまでたっても満たされるということがないのです。
幸福は相対的なものではなく、絶対的なもの 将来に何かを期待したり、目標にしたりして生きても、意味はないのです。その日、その日を充実して生きる。その日起きる課題や、問題としっかり向きあって一つひとつ丁寧に解決していく。それが充実して生きるというこです。
なければないで工夫が生まれます。頭を使うようになるのです。
「一歩前に踏み出す」ことが大切なのです。すると、「今度は何に挑戦してやろうか」という気概が生まれてきます。
「していただく」という感覚を持つと、些細なことでも、わずかなものでも、ありがたいと思えるようになります
「いただくもの」より「与えるもの」が多いということは、そのまま「徳」を積んでいることになる・・・
中略
「徳」を積んでいくことは、自分が成長することですし、命に力を蓄えていくことでもあるのです。
どのような状況においてお、生命力が私たちの安心、安全の礎なのです
喜びを与えられるひとは、周囲を明るくする人
信頼が持てない相手と一緒にいるのは、どう考えても損です
いったん信用を築いたからといって、そこに胡座をかいていたら、いつ失われるともしれない。それが信用の本質です。
「原始脳」は、なんでも意のままになるべきだという感情を持っています。大脳は現実に基づいて判断するので、すべて意のままにはならないのだと知っています。心の中で、いつも原始脳と大脳の葛藤が起きています。これは精神的なストレスなのです。
犯罪
原始脳には、「悪いこと」という判断はないのです
怠けたいという気持ちも、原始脳の感情です。よく考えてみましょう。仕事を怠けたい、サボりたい、という気持ちはありますが、給料だけたっぷりもらいたいでしょう。勉強を怠けたいが、試験には合格したいでしょう。食って寝るだけの人生を送りたいのですが、健康でスマートな身体を維持していきたいでしょう。
中略
原始脳の感情は、制御するべきです。努力して破壊するべきです。
怠けることによって原始脳は刺激され、正常な脳を侵していきます。
中略
人は怠けて成功するわけがないのです。苦労して頑張ってはじめて成功がある。原始脳は、この「当たり前のこと」がわからないのです。
一つのことを続けていくことができる人は、強い人です。
中略
瞬発力もときには大切ですが、人生はマラソンのようにロングランですから、やはり「続ける力」にはかないません。
足ることを知らないと、いくらお金があっても、いい暮らしをしていても、「もっと欲しい、もっと欲しい」という心がつねに急き立てられます。どこまでいっても満たされることのない心は、貧しいとしかいいようがないですね。
人の脳は「今のままでいい。幸福だ」と思うことが怖い、と感じるのです。これは脳の「ネガティブバイアス」というものです。 まず、自分に危険がないかをチェックする。それが獣の脳のプログラムです。
中略
人もこの獣の脳に支配されていると、まず、危険を感じてしまいますから、現状を素直に受け入れることができないのです。「どこか、危ないことがありやしないか?」という思いにとらわれていたら、「今がありがたい」と感じることはできません。
今回も学べました。
それでは・・・・。