選択肢が多ければ多いほど、人は不幸になってしまう ◆ 「手ぶらで生きる。」



“断捨離”、“ミニマリスト”などをテーマにしたものは、本屋さんに掃いて捨てるほどあります。

 

片付けのテクニックを謳ったものと、背景にある考え方にフォーカスしたものがあると思うのですが、この本は後者です。

 

 

私の経験上、あらゆる分野でテクニックだけの本は、いつの間にか忘れてしまい長続きしません。堪え性だけの問題かもしれませんが・・・。

 

そういった意味でも、これは参考になりました。

 

 

 

で、いつものように備忘録。

 



人を変えるのは意思の力ではなく、環境の力だ

 

 

 

「所有」にはコストがかかる

 

 

 

人は、1日に9000回もの選択を行っているそうだ

 

 

 

「出口戦略」を考えて増やす

価格が高くても、出口がある物を買うと結果的に得をする

 

 

 

「ほしい」と思った物はさっさと手に入れてしまうに限る。

中略

一方、「捨てる・手放す」もすばやく行いたい。迷うものは「なくても大丈夫な物」だからだ。

 



人間の直感は90%近い確率で的中する
イスラエルの大学の研究)

 

 

 

消費する側ではなく、生産する側にまわる

 

 

 

食べ過ぎによる現代病

本来、人間は「飢餓に強く、飽食に弱い」生き物なのである

 

 

 

1日1食

たとえ空腹を感じても、「1日1回の夕食を楽しみにがんばろう」と、前向きな気分になれる

 

 

 

最近は腸の研究が驚くほど進んでいて、肌荒れはもちろん、やる気がでないのも、夜に眠れないのも、アレルギーも、誘惑に負ける弱さも、食欲がと止まらないのも、すべては腸のせいだということが科学的にわかっている。食欲をコントロールできないのは、腸が荒れ、脳の食欲中枢が暴走しているせいなのだ。つまり、食べ物が悪いために食欲も抑えられないし、食事を制限しようにも、意思の力が弱っているからあてにならない。

 

 

 

人生は食べもので決まる

 

 

 

デカフェコーヒーとは、90%以上のカフェインが除去されたコーヒーのこと。カフェインの覚醒作用を排除し、コーヒーの抗酸化作用だけをいいとこ取りできるすぐれものだ。

中略

すでに1年以上にわたってカフェインレス生活を続けているが、まず、気分の浮き沈みがなくなった。

 

 

 

健康を優先することは、時間を守ることと同義

もっとも貴重な資源は健康だ。どんなに膨大な時間を確保しても、健康な体なしに時間をいかすことはできない。

中略

目に見えにくく速攻性がないからこそ、日頃から対策を重ねておく必要があるのだ。

中略

「健康を犠牲にして時間を確保する」のは近道のようで遠回りだ。

 

 



人は楽なものに流れがちだ。意識しないでいると、人は自分を本当に幸せにしてくれるものではなく、楽なものを選んでしまう。

 

 

 

「物の消費=時間の消費」

「・・・根本的な問題は君がなにかを買うとき、お金で買っているわけではないということさ。そのお金を得るために使った『時間』で買っているんだよ・・・」ムカ元大統領(世界一貧しい大統領として有名)

 

 

 

ミニマリズムの目的

「ものを減らすことで迷いをなくし、大切なものに集中する」

 

 

 

コンフォートの原則

「毎日長時間使う物にお金を多く使ったほうが幸福度が高い」

 

 

 

選択のパラドックス~心理学者バリー・シュワルツ

「選択肢が多ければ多いほど、人は不幸になってしまう」

 

 

 

選択肢が多いデメリット

■無力感が生まれる:・・・選択しが多いと、人は決断疲れに陥ってしまい、買うこと自体をあきらめる

■満足度が下がる:・・・選択肢が多過ぎると、自分の決断に対して疑念と後悔が生まれ、満足度が下がる

■期待値が増えすぎる

 

 

 

『選択肢のパレドックス』から抜け出すための方法はズバリ、「選択肢を3つにしぼる」こと

 

 



なるべく選択しないで済ませるのが、幸せへの近道

 

 

 

ミニマリストの僕は、着る物、食べる物、持ち物、行動など、あらゆるものやことをルーティン化することで効率化を図ってきた。これにより、考える手間暇を減らし、自分が本来やるべきことに時間を割くことができる。しかし、効率化はときに、自らの思考を凝り固めてしまう。

中略

「変わり続けること」こそがミニマリストの本質・・・

中略

思考があまりにも頑なだと、その「変化」を取り入れることができない。

中略

意図的に「非日常」を作り出す必要がある。

中略

自分の常識を塗り替えることが、自分の「定番」をさらによくするための「変化」をもたらしてくれるのである。

 

 

 

「物」ではなく「経験」を資産にする

◇物による幸福感を長続きしない。

◇形のある「物」は誰かから奪われる可能性があるが、「経験」は奪われない。

◇人は幸福感に慣れやすいから、物を手に入れても「次はもっと上を」と欲望が増す可能性が高い。

◇物の場合、グレードによって価格差がある分、つい他人と比較してしまう。

 

 

 

人間は「他人から認められたい」と思う生き物なので、承認欲求を持つのは自然なこと。しかし、多くの人が「自分の成し遂げたこと」ではなく、「自分の持っている物の価値」で過剰な欲求を満たそうとする傾向にある。

 

 

 

物は有限、経験は無限。形ある物より、形ない経験を 人間は、物であったり人であったり、さまざまなものに依存しないと生きていけない。だから、依存先を増やして、一つひとつへの依存度を浅くすることで、なんにも依存していないかのように錯覚できる。この状態が「自立」なのである・・・。

 

 

 

著者の澁谷直人さん、1995年生まれらしいです。

 

う~ん、若いのにしっかりしている(笑)。

 

 

 

それでは・・・・。