著者は「いつものパンがあなたを殺す」の医学博士デイビット・パールマター氏。
翻訳は「からだが生まれ変わる『ケトン体』食事法」の白澤卓二先生。
アカデミックな内容を、一般人でもわかるように説明してくれています。
大変、“学び”の多い一冊なのでした。
いつもように備忘録。
アメリカでもっとっも処方されている薬品には抗うつ剤のプロザックとゾロフトがある。ただし、どちらの薬品も、うつ病の症状を緩和するもので、その根本原因を治すものではなく、原因じたいは無視されている。
「すべての病気は腸から始まる」紀元前3世紀 現代医療の父ヒポクラテス
不健康なマイクロバイオームを持つ人のほうが、痛みに対してより敏感であるかもしれない
血糖値の上昇は、血流中に炎症を起こす。過剰な糖は、細胞が吸収して使わなければ毒素になる可能性がある GABAは神経活動を弱めるため、不安感を抑制・・・
うつ病と診断された患者に、B12のサプリメントを処方するだけで劇的に改善した事例を、私はこれまで数え切れないほど見てきた
ステロイド剤などといった自己免疫疾患の治療薬も、腸内細菌のバランスをいじって免疫系の機能を変えてしまう
臆病なマウスのグループのマイクロオームを、活動的なマウスのグループに移植し、個性の変化を観察した。すると、おとなしいマウスが活動的になり、騒々しかったマウスが不安げな様子を見せた。
肥満の人は標準体重の人に比べて、カロリーの吸収を高める最近であるフィルミクテス門が20%近く多く、90%近くもバクテロイデス門のほうが少なかった
血液中に残った糖は、ガラスの破片のように作用し、多くの危害をもたらす
血統が上昇すると、神経伝達物質セロトニン、エピネフリン、ノルアドレナリン、GABA、ドーパミンがただちに減少する。ビタミン B複合など、これらの神経伝達物質をつくるのに必要な材料もすぐに使い果たされてしまう。高血糖はマグネシウムの濃度を下げ、神経系と肝臓の機能を弱める。
高血糖を左右するのは、食生活における糖質や炭水化物の摂取量だけではない。腸内細菌のバランスも重要なのだ。
以前は、消費するカロリーより摂取するカロリーが過剰になれば太る、という単に算数の問題としてとらえられていた。しかし、新しい研究結果から、腸内フローラがエネルギー消費量において根本的な役割を演じ、それがカロリーの摂取に影響することがわかっている。
満腹感を覚えないという問題点
サッカリンやスクラロース、アスパルテームのような砂糖の代替品は、インスリンを上昇させないため、代謝には影響がないと考えられていたが、実際には代謝機能を大きく狂わせることがわかった(そして本物の砂糖と同じように代謝障害を引き起こす)
加工食品の果糖
もちろん、洞穴に住んでいた祖先たちも果物は食べていた。だがそれは、果物がとれる一定の時期だけだ。人間の体は、現在、浴びるほど食べている大量の果糖を処理できるほどには、まだ進化していない。
わずか6日間でも腸内は健全になる
現代人の脳とはいえ、どんなにかしこくても、何万年も前に生まれた古代の祖先の脳と、さほど違いはない。どちらも脂質と糖質の高い食物を求めている。これは生き残るための原始的なメカニズムだ。
糖質が多く繊維質が少ない食生活は、よくない細菌にエサを与え、腸管の透過性を増し、ミトコンドリアにダメージを与え、免疫系を弱め、炎症を拡大して脳にまで到達する。これが悪循環を呼び、細菌のバランスをさらに破壊する。
健康に興味があるかたはマストかと・・・。
それでは・・・。