この人の本は、主張は同じなのですが表現のしかたが豊富で、毎回新しい気づきを与えてくれます。
今回も心に残る言葉が多かったのでいつもように備忘録です。
行動の結果ではなく、行動そのものが大切なのです。
中略
行動の一つ一つがそれ自体目的なのです。
自由とは?
熟練した画家は練習を重ね、基礎のテクニックをマスターしてから、自由に変化をつけます
頭の中で何度も反復して予行演習しても、めったにそのとおりには起こらないものなのです。何が起こるか知りたければ、実際にやってみることです。
中略
正確さを求める背景には、泥だらけで複雑な現実への恐れがあるのです。
中略
経験を通して現実を理解すれば自身の行動を信頼できるようになります。
私は常に変化する意識の流れなのです
常に喜びに満ちていると言っている人は、うそをついているか哀れむべき人です
神経症にかかった人は・・・
自分自身のことにこだわりすぎているのです。現実の世界から逃げ出し、恐怖を想像し、失敗を予測し、こうなるだろうとか、ああなっただろうかと心配しているのです。
失敗は必要なもの 神経症の患者がしばしば経験のかわりに知性に頼ろうとするのに森田療法家は気がついている~近藤章久
すべてのものを今すぐコントロールしなければならないと思えば、あなたは自分を無力だと感じるでしょう~「文字どおりのゲシュタルト療法」フリップ・パールス
モリタセラピストとゲシュタルト療法家は両者とも、症状を避けて通ったり逃げたりすれば、もっと深刻な苦痛に落ち込むという点で同意見なのです
感情は変化するものです。日本の空のように。
幸福を達成することは不可能だ。幸福は偶然やってくるもので一時的な状態のことをいう~フリップ・パールス
神経症の人びとは・・・自分自身にも、他人にも100%以上を期待します。
中略
理想どおりの生き方ができないといって自分自身を責めるばかりではなく、他人にも完全を要求するのです。
「感情はそれに先立った行動の結果生ずるものなのだから、その先立った行動を真剣に演じてごらん。そうすれば自然に本当の感情が生じてくるはずだ」~モスクワ芸術座の演出家コンスタンティン・スタニスラフスキー
頭脳はみずから刺激を生み出すのです。人によって異なりますが、過去の出来事をくりかえし思い浮かべてみたり、未来に起こる難題を設定して空想のシナリオを創作したり、答えのない問いを自分自身に問うてみたり、空想にふけったり、著作について考えをひねったりします。
中略
否定的な考えと無活動のサイクルを打破するためには動きと刺激の入力が必要なのです。
他人が自分のことをどう思うかという心配に気をとられたら、そもそもの目的はなんだったか思い出してください
ときどき、やらなければならない務めがあるのにそれを果たす自信が持てないことがあります。
中略
しかし自信はその仕事を成し遂げ、成功した後でのみ得られるのです。
中略
仕事で新しい責任を課せられるときなど自信がもてないのはあたりまえです。
モリタセラピーではアイデンティティーの問題に哲学的な説明や執拗な追求をすることをすすめません。モリタ的見地によれば「私、すなわち私の行動」なのです。
感情は現われ、消えてゆきます。人生の目的として目指すべきものは、いつも幸福でいたいということよりも、人生がもたらす、そのときそのときの「やるべきこと」をしっかりやることです。
私が講演中にペンを落とせば、ペンは単に下に落ちるだけですから、拾えばよいのです。が、そうするかわりに自分の不器用さに焦点を向け、聴衆の面前でペンを落としたことに体裁の悪い思いをし、ぎこちないところを見せてしまい、こうあってほしいと思う自分の能力に対するイメージを台なしにしてしまったと思い込むーペンを落としてしまっただけの単純な出来事をわずらわしい問題に変えてしまうことになります。
モリタの三原則
「目的を持つこと」
「なすべきことをすること」
「失敗したら次になすべきことは何かと考え、すぐそれにとりかかること」
今回も金言が目白押しでした。
ゲシュタルト療法の本はチェックしていなかったので、読んでみたいと思います。
それでは・・・・。