「神様メール」

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これは面白い。

 

まず設定なのですが、神様はベルギーのブリュッセルでアパート暮しをしています。奥さんは女神で、長男はイエスキリスト。主人公の女の子はキリストの妹。

 

ほんでもってこの神様、だらしない生活で家族に辛くあたるわ、人間を酷い目に合わせて暇つぶしするわで、ま~従来の神様像とは真逆なんですね。

 

それが嫌でキリストも家を出ていったという設定ですから。(主人公の女の子が、兄であるキリストをJCと呼ぶのにも笑えます)

 

この根性悪の神様「人間は自分の運命がわからないので、神にすがる」ってよく知っているのですね。だから寿命も秘密。

 

ところがある日、JC(キリスト)の妹も、父(神様)の傍若無人ぶりに腹を立てて、全人類にメールで余命を知らせるって荒業に。

 

ここから、人間と神を交えての大騒動になります。

 

全編コメディタッチに描かれていますが、「人の生きる意味」というテーマが中心に据えられているので、映画としてはとても完成度が高いなと。

 

 

先日、紹介した

laozi.hatenablog.com

と同じぐらい、いい作品です。

 

おススメです。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2015年 ベルギー/フランス/ルクセンブルク 日本語吹替えあり

 

 

「インサイダー」

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いやいや~見応えがありました。2時間半を超える作品ですが、中だるみ一切なし。魅入ってしまいました。

 

タバコ業界の内部告発と、それに対して手段を選ばずもみ消そうとするたばこ会社。不正を明らかにしようとするも、圧力に屈するジャーナリズム。

 

告発者はラッセル・クロウ、報道局員役はアル・パチーノ。配役も重みがあっていいです。

 

監督はマイケル・マン

 

この監督、トム・クルーズ「コラテラル」アル・パチーノロバート・デニーロ共演の「ヒート」、その他「マイアミ・バイス」「パブリック・エナミーズ」などを撮っていて、そのほとんどがすばらしい。わたし好みです。

 

映画は監督で決まりますね~、やっぱり。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

1999年 アメリカ 日本語吹き替えあり

 

耳で読む本、オーディオブック 「ポジティブ・チェンジ」― メンタリストDaiGo 配信中!

「エマソン自分を信じ抜く100の言葉」中島輝著

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ニーチェ福沢諭吉、最近ではオバマ前大統領にも影響を与えたというラルフ・ウォルドー・エマソン19世紀アメリカで哲学者・思想家・文学者・詩人として活躍した人物なんですって。

 

この人の名前は聞いたことがありましたが、彼の言葉に触れるのは今回が初めてです。

 

見開き右にエマソンの言葉、左に中島輝さんの解説という構成です。

 

エマソンの自信あふるる表現に対して、著者のやさしいというか、少し弱腰のような言い回しが、アンバランスなような・・・、逆にバランスがとれているような・・・、妙な感じではありました。

 

 

エマソンの言葉は力強くて、端的なので解説はいらないかもです。彼が著した「自己信頼」を選べばよかったかな~というのが正直なところです(笑)。

 

 

表紙見開き最初の言葉が一番印象に残ったので書き留めておきます。

 

「すべての人生が『実験』なのだ。実験をすればするほど、うまくいくようになる」エマソンの日記より

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

「ヒッチコック」

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「サイコ」製作にまつわるストーリー。

 

サスペンスの帝王アルフレッド・ヒッチコックの人となりが描かれていて、とても興味深かったです。

 

ただ、どことなく“すっとぼけた”雰囲気のヒッチコックを、知的で思慮深そうなイメージのアンソニー・ホプキンスが演ずるのはいかがなものかと・・・。

 

しっくりきませんでしたね~。(フォルムはそっくりなのですが・・・)

 

じゃ、誰が適役かと問われれば、困るのですが(笑)。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2012年 アメリカ 日本語吹き替えあり

「ライド・アロング~相棒見習い~」

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これでもかというぐらい、バカバカしいトークをくり返す典型的なアメリカンコメディ。

 

ちょっとくどいですね~。

 

映像的にはいい感じだったので残念です。  

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2014年 アメリカ 日本語吹き替えあり

「ホワイト・ライズ」

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アレックス(ローズ・バーン)は公園で偶然見かけたマシュージョシュ・ハートネット)に一目惚れ。ところがマシューはアレックスのルームメイト、リサ(ダイアン・クルーガー)と付き合うことに。

 

留守番電話や伝言、手紙が、すれ違いのドラマを生みます。携帯電話が当たり前の現在では到底考えられないような、もどかしさなのですが、それがまた、なんともいい感じでした。

 

 

なんとかマシューの気を引こうとするアレックスの姿は、健気というより不気味。

 

“恋愛ドラマ+サスペンス風味”って感じで、面白かったです。

 

 

よく練られた映画です。おススメ。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2004年 アメリカ 日本語吹き替えあり

「ザ・バンク 堕ちた巨像」

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国際紛争地域に武器を売って、影で大儲けする世界的巨大銀行。もちろんその力は絶大で、誰も手を出せません。そこへ、インターポール捜査官サリンジャークライヴ・オーウェン)が果敢に挑むってお話。

 

なかなかスリリングな展開で、最後まで楽しめました。

 

おススメです。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2009年 アメリカ 日本語吹き替えあり

「行動的な生き方ー森田と内観に学ぶー」D.レイノルズ著

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この人の本は、主張は同じなのですが表現のしかたが豊富で、毎回新しい気づきを与えてくれます。

 

laozi.hatenablog.com

laozi.hatenablog.com

 

 

今回も心に残る言葉が多かったのでいつもように備忘録です。

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行動の結果ではなく、行動そのものが大切なのです。

中略

行動の一つ一つがそれ自体目的なのです。

 

 

 

自由とは?

熟練した画家は練習を重ね、基礎のテクニックをマスターしてから、自由に変化をつけます

 

 

 

頭の中で何度も反復して予行演習しても、めったにそのとおりには起こらないものなのです。何が起こるか知りたければ、実際にやってみることです。

中略

正確さを求める背景には、泥だらけで複雑な現実への恐れがあるのです。

中略

経験を通して現実を理解すれば自身の行動を信頼できるようになります。

 

 

 

私は常に変化する意識の流れなのです

 

 

 

常に喜びに満ちていると言っている人は、うそをついているか哀れむべき人です

 

 

 

神経症にかかった人は・・・

自分自身のことにこだわりすぎているのです。現実の世界から逃げ出し、恐怖を想像し、失敗を予測し、こうなるだろうとか、ああなっただろうかと心配しているのです。

 

 

 

失敗は必要なもの 神経症の患者がしばしば経験のかわりに知性に頼ろうとするのに森田療法家は気がついている~近藤章久

 

 

 

すべてのものを今すぐコントロールしなければならないと思えば、あなたは自分を無力だと感じるでしょう~「文字どおりのゲシュタルト療法」フリップ・パールス

 

 

 

モリタセラピストとゲシュタルト療法家は両者とも、症状を避けて通ったり逃げたりすれば、もっと深刻な苦痛に落ち込むという点で同意見なのです

 

 

 

感情は変化するものです。日本の空のように。

 

 

 

幸福を達成することは不可能だ。幸福は偶然やってくるもので一時的な状態のことをいう~フリップ・パールス

 

 

 

神経症の人びとは・・・自分自身にも、他人にも100%以上を期待します。

中略

理想どおりの生き方ができないといって自分自身を責めるばかりではなく、他人にも完全を要求するのです。

 

 

 

「感情はそれに先立った行動の結果生ずるものなのだから、その先立った行動を真剣に演じてごらん。そうすれば自然に本当の感情が生じてくるはずだ」~モスクワ芸術座の演出家コンスタンティンスタニスラフスキー

 

 

 

頭脳はみずから刺激を生み出すのです。人によって異なりますが、過去の出来事をくりかえし思い浮かべてみたり、未来に起こる難題を設定して空想のシナリオを創作したり、答えのない問いを自分自身に問うてみたり、空想にふけったり、著作について考えをひねったりします。

中略

否定的な考えと無活動のサイクルを打破するためには動きと刺激の入力が必要なのです。

 

 

 

他人が自分のことをどう思うかという心配に気をとられたら、そもそもの目的はなんだったか思い出してください

 

 

 

ときどき、やらなければならない務めがあるのにそれを果たす自信が持てないことがあります。

中略

しかし自信はその仕事を成し遂げ、成功した後でのみ得られるのです。

中略

仕事で新しい責任を課せられるときなど自信がもてないのはあたりまえです。

 

 

 

モリタセラピーではアイデンティティーの問題に哲学的な説明や執拗な追求をすることをすすめません。モリタ的見地によれば「私、すなわち私の行動」なのです。

 

 

 

感情は現われ、消えてゆきます。人生の目的として目指すべきものは、いつも幸福でいたいということよりも、人生がもたらす、そのときそのときの「やるべきこと」をしっかりやることです。

 

 

 

私が講演中にペンを落とせば、ペンは単に下に落ちるだけですから、拾えばよいのです。が、そうするかわりに自分の不器用さに焦点を向け、聴衆の面前でペンを落としたことに体裁の悪い思いをし、ぎこちないところを見せてしまい、こうあってほしいと思う自分の能力に対するイメージを台なしにしてしまったと思い込むーペンを落としてしまっただけの単純な出来事をわずらわしい問題に変えてしまうことになります。

 

 

 

モリタの三原則

「目的を持つこと」

「なすべきことをすること」

「失敗したら次になすべきことは何かと考え、すぐそれにとりかかること」

 

 

 

 

今回も金言が目白押しでした。

 

 

ゲシュタルト療法の本はチェックしていなかったので、読んでみたいと思います。

 

 

 

それでは・・・・。

 

「オール・ザ・キングスメン」

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1949年作品のリメイクなんですって。

 

さすがリメイクされるだけあってストーリーはよくできています。

 

理想主義を掲げ企業や特権階級を敵に回し、ついには政治家に上り詰めた男。やがて彼も、汚職や賄賂に手を染めることに・・・。

 

勧善懲悪の物語ではありません。

 

置かれたポジションで、簡単に考えかたが変わる“人の性”というか“人間の弱さ”と表現してらいいのか・・・。

 

よく「ぶれる」とか「ぶれない」とか言いますが、そんな単純なことではなく、人は神ではない以上、思いも変わるでしょうし、間違いもおかすでしょうし・・・。

 

 

選んだ側は、信頼はもちろん、チェックする目も必要ですし・・・。 「今度の人は大丈夫→信用していたのに、騙された」という、完全無欠のリーダーを求め続ける私たちの思考を変えない限り、どんなシステムでも、誰がやっても同じなんでしょうね~。いや~難しい。

 

いろいろ考えさせられる作品でした。おススメです。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2006年 アメリカ 日本語吹き替えあり

「あるスキャンダルの覚え書き」

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これは怖い。よくできたスリラーです。

 

堅物で友達もいないオールドミスのベテラン教師と、人を引きつける魅力にあふれた美人の新任教師の関係が描かれています。

 

この二人、とても仲良くなるのですが、なんとベテラン教師のほうは同性愛者。夫や子供がいる美人新任教師の家庭を疎ましく思い始めます。なにせ独占欲が強いんです。そして、彼女の相談に乗るふりをしながら、彼女を孤独へと追いやり、自分しか頼れないような環境を作り上げていくんですね~。

 

 

 

この一見まともそうなベテラン教師のサイコっぷりが、ま~。いや~恐ろしい(笑)。

 

 

 

期待を大きく上回る内容でした。超おススメです。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2006年 アメリカ 日本語吹き替えあり