先延ばしは心配に由来します ◆ 「心の中がグチャグチャで捨てられないあなたへ」



片付け本には大きく分けて2種類あると考えています。

 

一つは、片付ける方法、テクニックに特化したもの。もう一つは、片付けることの意味・意義について語ったもの。

 

この本は、後者にあたります。

 

 

非常に学びが多い本でしたので、いつものように備忘録。

 

 



質問

「これはいりますか、いりませんか?いらないなら捨てましょう」

「これは好きですか、嫌いですか?嫌いなら捨てましょう」

「これは使っていますか、使っていませんか?使っていないなら捨てましょう」

 

 

 

お客さんが所有していたモノの多くは古くて、傷やへこみがありました。もし道端で見かけたら無視して通りすぎるような代物です。

 

 

 

多くの人は自分が所有しているモノにしがみつき、さらにもっと欲しがっています。その目的は気分をよくすることですが、結局は自分をごまかしているだけです。私たちは自分にとって何が本当に大切なのかがわからなくなっているのです。

 

 



モノはあなたを幸せにしてくれません。あなたは自分を大切にするときに幸せを感じるのです。

中略

気分をよくするために何かを買っているなら、営利企業の販売戦略にまんまと乗せられています。そうやって、あなたにお金を使わせようと仕組んでいるのです。たとえモノを手に入れて一時的に気分が紛れたとしても、不幸は続きます。目新しさがなくなれば、すぐに気分が悪くなるからです。そんなときは、またもやモノを手に入れて気分をよくしようとします。

 

 

 

「モノを買わなければ自分には価値がない」と人々に感じさせるために、毎年、膨大な広告費が使われているのが現状です

 

 

 

もし何かを買って心から満たされるというなら、こんなにすばらしいことはないでしょう。しかし「これを何年も前に買ったおかげで、ずっと幸せだ。もう食べ物のほかは何もいらない」思っている人がいるでしょうか。どんな人も本当は必要でないモノを買い、すぐに退屈しているのが現状です。

 

 

 

モノはあなたの幸せを維持するのに役立ちません。むしろ、モノがあるために、あなたは人生で本当に必要なのは何か、本当に欲しいのは何かということが見えなくなっているのです。

 

 

 

ほとんどの人は他人に認めてもらうために生きていますが、それでは幸せになることはできません。

中略

あなたが認めてほしいと必死で思っている人は、じつは、あなたに認められたいと思っているのです。

 

 

 

思い出の中に閉じこもることは、一種の仮想現実の中で生きるようなものです

 

 

 

捨てるべきか迷ったときの三つの質問

●それがあることで快適さを感じるか?

●それは生活を向上させてくれるか?

●思い出を美化するために、それにしがみついているのではないですか?

 

 

 

過去の特別な瞬間に浸るのはやめて、これから経験するすばらしいことを想像しよう

 

 

 

ラクタを指さして

「これがあなたの心の中で起きている事態です。いつも心の中がこんなガラクタだらけで正常な判断ができると思いますか?」

 

 

 

あなたの居住空間は、あなたが管理している唯一の場所です。したがって、その場所の状態は、あなたの精神状態をありのままに映し出す鏡だといっても過言ではありません。

 

 

 

外面のガラクタは内面のガラクタによって作り出されます。

中略

内面のガラクタは、あなたが抑圧して忘れている無意識の感情から成り立っています。ところが、何かを抑圧していると、それは次第に大きくなり、あなたの注意を引きつけようとします。それについて考えてはいけないと思えば思うほど、それについて考えてしまうのです。

中略

心の中で何かを抑圧しているなら、それを意識化に押しとどめなければなりません。それには絶えず注意をそらす必要があるので、一時的に注意をそらす効果のあるモノを手に入れます。

中略

つまり外面のガラクタとは、自分が抑圧している心の中の思い(内面のガラクタ)から注意をそらすモノのことなのです。何かを避けていると、それはますます大きくなります。

 

 



「もう読みましたか?」

「もう一度読みますか?」

「(読んでない本)これから読みたいですか?」

 

 

 

捨てるポイント

★自宅の中で気に入らないモノはないだろうか?値段が高かったかどうかは関係ない。それはガラクタだから、あなたの生活を混乱させる。

★それを家の外に出そう。もしそれがかなり大きいのなら、今すぐでなくてもかまわないが、できるだけ早く家の外に出すほうがいい。

 

 

 

こうすれば、あなたの生活は確実に変わります。とくに何かをしなくても満足感が得られるでしょう。

 

 

 

心のガラクタこそが家庭の中のすべてのガラクタの根源

 

 

 

捨てるべき心のガラクタは・・・

あなたが抱いている思想への執着です。理想とは、最もよく生きる方法について誰かから学んだものにほかなりません。それはほかの人の目標であり、多くの場合、達成することはできません。私たちが信じていることの大半は、なんらかの形でほかの人から得たものです。権威のある人が正しそうなことを言うのを聞くと、不要なモノを店頭で買ってしまうのと同じうにそれを私たちは信じてしまいがちです。

中略

私たちが何かを欲しがるのは、あるがままの自分では不十分だと教えこまれてきたからです。ところが、その理由を自分に問いかけませんから、自分をよく見せてくれそうなモノを絶えず必要としてしまうのです。その結果、自分で意識すらしていない理想を実現するためにいつもあくせくし、理想を実現できないという理由で不満を感じるはめになります。

 

 

 

多くの人同様、あなたは絶えず心配しているかもしれません。うまくいかない可能性のあることに執着すれば、それが現実になったときにうまく対処できると考える癖がついているのです。これは絶えず物事を心配する習慣となって心身の疲労につながり、皮肉にも困難な状況に対処できなくなるのです。「どうしよう?」「こうすべきか、ああすべきか?」「でも、こうなったらどうしよう?」などと心配すると、疲れ果てて好結果にはつながりません。

 

 



先延ばしは心配に由来します。結果について心配すると、行動をとるのを避けようとするからです。

 

 

 

心の中で予想していた未来と実際に起こっていることを比較すれば、予想がたいてい間違っていたことがわかるはずです。

中略

未来に対して不安を抱いて心を乱す必要があるでしょうか。いいえ、そんな必要はどこにもありません。現在に意識を集中するほうが自分のためです。

 

 

 

ラクタの判断基準

●一年間まったく使っていないならガラクタです。

●堆積しているならガラクタです。

●価値があるかどうか決めかねているならガラクタです。

●第一印象で価値がないと直感したらガラクタです。

●所有していて気分が悪くなるならガラクタです。

●値段が高かったという理由だけで保管しているならガラクタです。

●本来の役割を果たしていないならガラクタです。

 

 



過去のほうが現在よりも価値があると感じさせるモノは捨てましょう。過去にしがみついて「あのすばらしい日はもう二度と来ない」という気持ちにさせるモノがそうです。年齢に関係なく、あなたはこれから光輝く可能性を持っています。過去は過去のこととし、今の自分にとって重要なモノだけを保管しましょう。

 

 

 

ラクタは慈善団体に寄付するか、インターネットに掲載して必要としている人にゆずるか、玄関前に置いて通りがかった人に持ち帰ってもらいましょう。潔く手放すことが重要です。フリーマーケットなどで売ろうとすると、ほとんどの人はその機会を先延ばしにし、たとえ出品しても売れなければ家の中に舞い戻ることになります。

 

 



ラクタの処分は辛抱強く取り組みましょう。一回ですべてのガラクタを処分する必要はありません。一回にひとつの場所の片付けに取り組めば十分です。

 

 

 

“片付け本”の中では、ためになる一冊なのでした。

 

 

 

 

それでは・・・・。