これね、ストーリーはかなりいいです。
学校で心理学を学ぶ学生2人が、通り向かいで独り暮らしの、近所でも有名な"サイコじじい"の家に心霊現象を思わせるような仕掛けを施して、その様子を家中にしかけたカメラで観察するって設定。
学生2人は、いたずら心が主ですが、心理学の実験としても評価されるのではないかと淡い期待も持っています。
サイコじじいの暴れっぷりを期待させる展開なのですが、そのおじいちゃん、なんと自殺するんですね~。
ほんでもって舞台は、学生2人の裁判。そこで明らかになるのですが、実はこの実験を考えた学生は幼少のころの両親の離婚は「向かいのおじいさん」が原因だと思いこみ、復習の機会をうかがっていたんですね~。(※実際は夫の暴力に困った母が相談していただけ)
このおじいさん、最愛の連れ合いを亡くしています。病院で奥さんの世話をしているとき「用事があるときは、これを鳴らしてくれ。すぐにかけつけるから」って"ベル"をプレゼント。そんないきさつを知らずに、学生はベルを鳴らしてしまいます。
それまでの"なんちゃって心霊現象"と相まって、おじいさんはあの世から妻が呼んでいるのだと思い・・・。
"サイコじじい"、実は愛情あふるるいい人だったんです。
世間の怒りは、この実験の首謀者2人に集中。ところが10代・初犯ということで、ものすごく軽い刑に。
裁判所を出るとき、おじいさんを恨んでいた学生はニヤリ。「おまえがサイコやったんか!」って(笑)エンディングです。
というふうに、話は非常によく練られています。ところが映画としてのエンターテイメント性がないのですよ。何かが欠けているというか・・・。
惜しい作品でした。
それでは・・・・。 2016年
アメリカ 日本語吹替えあり