“サイコ野郎”のドキュメンタリー ◆ 「ゆきゆきて、神軍」



天皇に向けパチンコを撃ったこともあり、過激に戦争責任を追及しつづけるアナーキスト奥崎謙三が、ニューギニア戦線で起きた疑惑の真相を探るべく当時の上官を訪ね歩く姿を追った衝撃のドキュメンタリー。1982年、兵庫県神戸市。ニューギニア戦の生き残りで、いまはバッテリー商を営む奥崎謙三。ある日、終戦後23日もたってから、“敵前逃亡”の罪で二人の兵士が射殺されたことを知った奥崎は、処刑した上官5人を訪ね歩き、当時の生々しい状況を聞き出していく・・・」シネマトゥデイ

 

使命感と怒りで行動している奥崎謙三さん。絶対に近くにはいてほしくないタイプの人間です。

 

敗戦の憎しみをどこかにぶつけたい気持ちはわかりますが、突然、訪問されて質問攻めにあい、挙句、恫喝される“かつての上官”が可哀相になりました(笑)。

 

その後人を拳銃で撃ったりしてますから、笑いごとではないのですが・・・。

 

 

 

素直にアメリカ憎しとならなず、身内に怒りの矛先を向けるあたりは、アメリカの戦後統治、洗脳が成功したということなのでしょう。

 

 

今ではありえないような、“サイコ野郎”のドキュメンタリーなのでした。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

1987年 第30回 ブルーリボン賞監督賞

1987年 第61回 キネマ旬報ベスト・テン読者選出日本映画監督賞

 

 

1987年 日本 122分