反マスコミに見せかけて、最後はマスコミ擁護 ◆ 「日本の黒い夏 冤罪」



「日本を代表する社会派映画監督・熊井啓が“松本サリン事件”を題材に日本のマスコミ報道のあり方に鋭く迫った問題作。1994年6月27日夜、長野県松本市で何者かによって毒ガスがまかれ、多数の死傷者を出す大惨事が発生した。やがて、事件の第一通報者で被害者でもある一市民が殺人容疑で家宅捜査をうけ、マスコミによって瞬く間に犯人に仕立て上げられてしまう…。1年後、地元の高校の放送部では事件の冤罪報道を検証するドキュメンタリー・ビデオを製作することになった」シネマトゥデイ

 

マスコミのあり方に問題を投げかけているものの、最後は、そんなマスコミも“捨てたもんじゃない”というニュアンスでまとめたあたりが、少々胡散臭い。

 

反マスコミに見せかけて、最後はマスコミ擁護。

 

 

よくアメリカ映画が、自国の問題点を描きながら、なんだかんだ言っても“自浄作用が働くアメリカってすごい”というオチに持っていくのと同じ展開です。

 

 

観る側の潜在意識に影響を与えるこのやり方は、身構えてないとすっかり取り込まれます。危険ですね(笑)。

 

 

 

それでは・・・・。

 

 

 

2000年 119分