「現実では社会に不当な暴力が存在し、それから身を守るのは法律でも良心でもなくケンカ術なのです」というのがこの本のテーマ。
若かりし頃、先輩に連れられてケンカに明け暮れ、その後、全日本新空手道連盟や全日本キックボクシング連盟の旗揚げにも参加したという“士心館 館長 林 悦道”さんが著者。
実際のケンカでは、映画やドラマであるような“パンチ”でKOなんてのは、皆無らしいです。当てるのが難しい上に、当たったとしても拳を痛めてしまうのが関の山とか。
その他にも
「格闘技や武術は審判の合図で始まり、ルールがあるので、ケンカとはまったくの別物」
「逃げることも、含めて身を守らなければならない」
「地面や壁を使うことで素人でもノックアウトできる。というかそれを使う以外倒せない」
「相手の片目を見ると、こちらの気持ちが読めなく、ひとは恐怖を感じる」・・・
というような、一般人が普段イメージすることのない内容を、思いのほか理論的に説明してくれています。
ここに書かれているような状況にできることなら遭遇したくないです。が、そのときは、予備知識がないよりは少しだけ余裕がもてるかもです。実際には役に立たないでしょうけど(笑)。
世間には、いろいろな“ハウツー”があるものだなと思いました。
見聞を広げたい方には、おススメです。
それでは・・・・。